MOMMY, I WANT MY DADDY

MOMMY, I WANT MY DADDY

last updateLast Updated : 2023-11-27
By:  RJ CrossCompleted
Language: English
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9 ratings. 9 reviews
85Chapters
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Poppy Brooks wanted nothing but the best for Kelly Brooks, her five-year-old baby girl.  She had already forgotten almost everything about Nolan, her divorced husband after being an asshole when she got pregnant to Kelly. However, Poppy's peaceful life was ruined when her ex-husband started asking for a second chance. Another source of Poppy's headache? It was another man, Sebastian Holding, a famous billionaire saying she ruined his wedding.  What. The. Heck? How did she ruin his wedding when they only see each other now?! Men. Will. Always. Be. A. Pain. In. The. Butt.

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Chapter 1

01: A What?

「父さん、飛行機のチケット取って。アメリカに帰る」

又村櫻(またむら さくら)はソファにうずくまり、長く考えた末、海の向こうの父に電話をかけた。

電話の向こうは、しばらく沈黙した。

「それもいいな。ちょうど休学していた分の授業を取り戻せる。すぐに学校に連絡するよ」

「うん」

櫻は淡々と答えた。

「どうして急に戻る気になった?北城ではうまくいってないのか?」

櫻の父が探るように尋ねた。

「別に。ただ……もう離れる時間が来ただけ」

長い沈黙のあと、櫻は目を伏せた。

一筋の涙が、そっと頬を伝った。

7年だった。彼女はもう、豊田礼人(とよだ あやと)を愛したくなかった……

櫻は自分に7年の猶予を与えた。もし7年経っても礼人に自分を愛してもらえなければ、彼のもとを去ると決めていた。

それから1か月後の日が、ちょうどその7年の期限だ。

同時に、礼人と三浦雪(みうら ゆき)が結婚する日でもあった。

彼女という負け犬は、もう舞台から降りるべきなのだ……

大学4年の時、櫻は北城に里帰りし、偶然礼人と出会った。

アメリカで彼女を追いかけてきた金髪碧眼のイケメンたちとは違い、礼人の控えめの禁欲的な雰囲気に、彼女は一瞬で心を奪われた。

彼に夢中になった彼女は、学業も、アメリカの家族もすべて捨てて、名前も立場もないただの代用品として、彼のそばにいることを選んだ。

たぶん自分は生まれつきマゾなのかもしれない。

自分を愛してくれない男を愛して、いつか彼が自分を愛してくれることを夢見ていた。

雪が帰国したとき、櫻は初めて自分の愚かさに気づいた。

礼人は、雪のために盛大な歓迎パーティーを開いた。

ヨーロッパから空輸された花だけでも何億円もする。

ましてや彼女の首にかけられたエメラルドは、礼人が自ら競り落としたもので、数十億円の価値がある。

パーティーの日、櫻は遠くから礼人を見つめた。突然、胸が締め付けられるような痛みに襲われた。

男は女を抱きしめ、愛しげに見つめ合っていた。

彼の目に浮かぶその愛情深い眼差しに、櫻の体は思わず震えた。

礼人は、彼女にそんな眼差しを一度も向けたことがなかった。

彼は愛せないのではなく、ただ、彼女を愛していなかっただけだった。

……

「ピッ」と、指紋認証のドアロックが鳴った音が、櫻の思考を遮った。

部屋の明かりが灯った。

櫻は細めた美しい目を上げた。その光は少し眩しかった。

礼人が入ってきた。

彼は整った顔立ちで、彫りが深くも鋭すぎず、内に秘めた気品と威厳が自然とにじみ出ていた。

櫻は皮肉めいて思った。自分はきっと、この美しい容姿に心を奪われ、理性を失ったのだと。

「どうして電気をつけない?」

彼は冷たく視線をちらりと寄こし、眉をひそめた。

いつもなら、櫻はすぐに彼に抱きつき、熱いキスを浴びせるほどの情熱を見せていた。

だが今日は、ソファに縮こまり、微動だにしない。

櫻は彼を見上げた。彼は目を細め、壁に寄りかかって立っていた。

いつものように几帳面ではなく、シャツのボタンは二つ開いていて、ネクタイもなく、うっすらと鎖骨と首に残された沢山のキスマークが見えていた。

櫻の心が、ずしんと沈んだ。

「どこに行ってたの?」

嫉妬する女のように、彼女は思わず尋ねた。

礼人は眉をひそめ、顔の半分を闇に隠しながら、何を考えているのか読み取りづらい表情を浮かべていたが、その雰囲気には圧倒的な強引さがあった。

「櫻、自分の立場はわかっているはずだろう」

「……」

櫻は苦笑し、美しい目に自嘲が浮かんだ。

そうだ。彼女は自分の立場をとっくに分かっていたはずだ。

彼女は、雪がいないときの、礼人の気晴らしだ。いつでも捨てられるゴミだ。

彼と自分の間には、体だけの関係しかなかった。

櫻は待っていた。礼人が自分に別れを告げる日を……

だが、彼にそのつもりはなさそうだった。

彼は大股で近づき、彼女をソファに押し戻すと、骨ばった手を肩に置いて、身を屈めた。

「嫉妬するな。いいな?君は雪に勝てない」

「じゃあ、なんで私に会いに来るの?」

櫻の目が潤んだ。

「彼女が帰国した。もうすぐ結婚するなら、あなたは彼女のそばにいるべきよ」

どこかで彼女は、期待していたのかもしれない。

君を手放したくないと、彼が言ってくれるのを。

だが、その一言で、彼女の期待は粉々に砕けた。

「介添人をやってもらいたいって、雪がそう言った」

彼の瞳は冷えきっていて、表情も冷酷だった。

櫻は惨めに笑った。それが彼の用件だと、彼女はとっくに知るべきだった。

これも雪からの、遠回しな見せつけだったのだ。

7年間、彼女は雪がいなくなった礼人のそばで、虜のように卑屈に生きてきた。

礼人の友人たちに、代用品だと嘲笑されながらも、彼の傍に居続けた。

いま、彼らがよりを戻し、結婚しようとしている。

その結婚式で、自分が介添人だなんて。

彼が別の女を迎える姿を、自分の目で見届けろとでも?

そんなこと、彼女にできるわけがない。

しかも、その日は、彼女が彼のもとを去る日でもあるのだ……
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Comments

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Xola Ndabeni
Nice read, Poppy & Kelly made me laugh right thru
2025-06-09 03:41:52
1
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merrittone
Great story
2024-07-09 20:52:51
2
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Monica
Love this book ,the comedy between Poppy and Holding is hilarious.
2024-04-15 23:05:22
3
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Evie Kynd
Only just started the story, but Poppy is a loveable firecracker :-)
2024-02-24 13:28:30
1
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RJ Cross
Hi, loves! BOOK 2 entitled FORGET ABOUT ME, BILLIONAIRE is already published. Chapters 1-4 are already available. Hope you will also give it a try. BOOK 1: MOMMY, I WANT MY DADDY BOOK 2: FORGET ABOUT ME, BILLIONAIRE ------ Each book is STANDALONE.
2023-12-28 19:56:44
4
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RJ Cross
Hi. please leave a rating and comments if you like this story. it would mean a lot. thank you so much, my lovely readers.
2023-12-03 09:16:34
2
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Rashmi Kashyap
Lovely book..when will you update next ??
2023-11-20 10:20:35
1
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RJ Cross
Hi! Daily update of this story will be posted this coming August. Still, I will continue posting updates every now and then. I hope you give this story a chance. Please leave a REVIEW and GEMS. Hehehe. Thank you so much. All the best. *RJ CROSS*
2023-07-23 18:12:25
3
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Rosie
It’s was a good story, just wish there was more to the happy ending, and less grammar errors.
2024-08-06 10:49:31
1
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