あなたたちはただ彼が去っていくのを見守るしかなかった。
彼が去った後、あなたたちはすぐに理性を持つすべての実験体と交渉し、人類の最後の希望を守るための防衛線を築こうと決意した。
彼らの実験は完全ではなく、彼らから人間としての記憶と感情を完全に取り除くには至らなかった。実験体たちは自らを「人間」として認識し続けていた。
恐怖を感じるかもしれないが、異種の脅威、そして種の存亡の危機を前にして、実験体の中で退く者はほとんどいなかった。
普通の人間と比べて、彼らは守るための能力をはるかに持ち合わせていた。
あなたたちが青い瞳の玲司を訪れたとき、彼はちょうど数匹の動物を吸い尽くしたところだった。
問い詰めると、彼は当然のように首をかしげて言った。「僕が世界の主になるからには、彼らを庇護してあげるよ。だから、強くするために命を捧げるのは当然じゃないか」
触手という存在自体が、残忍な生き物だった。
幸いなことに、彼は強制的に成体へと成長させられたため、交配能力は持っていなかった。さもなければ、周囲には欲望のはけ口として使われる人間や動物が絶えなかっただろう。
触手の欲望がいかに強いか、玲司は深く理解していた。
深い青色の触手が広がり、どこまでも続くかのように辺りを覆っていく。
彼は体をほぐすように伸ばし、あなたたちを見て笑みを浮かべた。「さあ、僕を満たしてくれ」
この戦いは、言葉にできないほどの壮絶さだった。
多くの人々が青い瞳の玲司の足元で干からびた屍となり、彼は満足そうに目を細めた。「八分目くらいかな。ママを食べたら、ちょうど満腹になりそうだ」
だが、彼がその機会を得ることは二度となかった。
玲司は冷たくも静かな声で告げた。「時間だ」
青い瞳の玲司の深い青色の触手が次々と爆発を起こし、彼は粘り気のある青い血を吐き出し始め、皮膚が裂け、体内機能がほとんど停止状態に陥り、制御が効かなくなっていた。
「どうして、こんなことに！」青い瞳の玲司は苦しみの叫びを上げた。
玲司は拳を強く握りしめ、彼の苦痛に満ちた姿を見つめながら、一言も発しなかった。
今この場にある光景こそが、あなたたち皆が幾晩も不眠で考え抜いた結晶だった。
玲司はかつて研究室中をくまなく探し、博士が残した「人型触手異種の成熟体」に関する詳細な報告を見つけ出していた。
幾夜も休まず
