彼女の惨めな姿を見て、心の中で言いようのない快感を覚えた。
あのお嬢様の仮面がこうして剥がされるとは。
世の中にこんなにも愚かな人がいるとは思わなかった。
近くの学生がすぐに彼女を助け起こし、「きっとご家族が優香を鍛えようと、わざとこんな風に仕組んだんでしょう?」と聞いた。
「そうね、優香はブランド品ばかり身につけているわ。貧困学生のはずがないわ。今回私たちが見学できるのも、優香のおかげよ」
「優香、本当のところを教えてよ。鈴木会社は本当に優香の家のものなの?」
優香はわざとらしく意味を含ませて答えた。
「そのうちわかるわよ」
吐き気がする。
私が一瞬呆れ顔をしたのが、目ざとい取り巻きに見つかってしまった。
「誰かさんは何をにらみつけているの?嫉妬しているんでしょう。鈴木会社はそんな性格が悪い人は受け入れないわよ」
悠太は冷ややかに言った。
「こんな機会はめったにないからね。直樹が妬むのも無理はない。だって、妬む以外に取り柄がないんだから」
私の身分を知っていながらこんなことが言えるなんて、彼のいやらしさは優香に劣らない。
二人のこの態度を見て、新しい計画を立てることにした。彼女たちをもっと徹底的に転ばせてやる。
その後、私は誰かに優香を見張らせた。
鈴木会社見学の日、彼女が悠太と公園でゲームを確認したが、学校には病気で病院にいると言っていた。
私はすぐに車を回り道させ、ちょうど優香の前に停めた。
数人のクラスメイトが疑問の声を上げる中、優香の顔色はどんどん悪くなっていった。
私は冷笑しながら言った。「優香はわざと参加しないつもりだったのかな?」
優香は眉をひそめながら言った。「私はちょうど退院したところで、これから向かうところだったのよ」
「僕が証人になれるよ。優香は機会があればみんなを機密部門に連れて行くって言ってたんだ。それより直樹、君はどうしてここにいるんだ?」
悠太が付け加えると、クラスメイトも口々に文句を言い始めた。
「どうして資格がないのに、厚かましく便乗しているの?」
「そうよ。私たちの優香を疑うなんて。鈴木会社に着いたら追い出されるわよ」
鈴木会社に到着すると、案内の人が直接18階に連れて行った。
左側が応接エリア、右側が機密部門だった。
クラスメイトがわくわくして行こうとする中、優香は私を見つめ