『弥次喜多 in DEEP』の独特な世界観は、しりあがり寿ワールドの真骨頂でしょう。伝統的な道中記を現代風にアレンジしたこの作品、登場人物のやり取りから滲み出るブラックユーモアがたまりません。特に弥次郎兵衛と喜多八のコンビネーションは、どこか『ウォーリーを探せ』的な遊び心もあって、何度読んでも新たな発見があります。絵柄のディテールもこだわりが感じられますね。
しりあがり寿の作品は、その独特のナンセンスさと社会風刺が光る作風で知られています。初期から近年まで、時代を反映しながらも一貫したテイストを保っているのが特徴です。
1985年に『マンガ日本経済入門』でデビューし、経済を題材にしながらもギャグ要素をふんだんに盛り込んだスタイルが話題を呼びました。その後『トーキングヘッズ』シリーズで、人間の頭部が奇妙な会話を繰り広げるというシュールな世界観を確立。90年代に入ると『老人力』がベストセラーに、高齢化社会をテーマにしながらも、どこかほのぼのとしたユーモアが多くの読者に受け入れられました。
2000年代以降は『ミュータント太郎』や『弥次喜多 in DEEP』など、古典的な要素を現代的にアレンジした作品が目立ちます。特に『アイデアのたりないパンダ』は、クリエイティブな仕事に携わる人々の間で密かな人気を博しています。最近では『世にも奇妙な御用聞き』シリーズが、現代社会の些細な疑問を風変わりな角度から切り取る内容で注目されています。