僕がよく選ぶのは、薄くリバーブをかけたピアノの単音や、低音のドローンを静かに伸ばす手法だ。音が鳴っている間は感情を維持し、音が消えたあとに来る沈黙が観客に考える時間を与える。『The Last of Us』のような映像作品で使われるギターや小さな民族楽器のアプローチは、賢者タイムの不安定で温かい余韻を演出するのにすごく参考になる。
具体的な音楽的方向性としては、アンビエント/ポストクラシカル(Ólafur ArnaldsやMax Richter風)、ポストロック的な広がりを持つテクスチャー(Hammockのような)、あるいはニルス・フラムみたいなミニマルピアノがハマる。エレクトロ系ならブライアン・イーノ流の薄いグリッドに、アナログ感のあるフィルターやリバーブを重ねるといい。少しジャズ寄りにしたい時は、静かなブラシドラムとトランペットのワンフレーズをアクセントにするのも渋い。ゲームや映像の参考例としては、ギター一本で孤独感を作る手法が目立つ『The Last of Us』のサウンドを思い出すと分かりやすい。