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巻き込むつもりじゃなかった 1

Author: 水守恵蓮
2025-03-31 17:13:54

先週は毎晩彼女と過ごしていたはずの塔也さんが、今週は何故か帰宅が早い。早いと言っても、午後九時より前になることはないし、慧斗と遊ぶことも夕食の食卓を一緒に囲むこともできないけれど、私と話してくれる時間はある。週初めに、慧斗の誕生日パーティーを延期してほしいと言われた。彼には、『仕事なら仕方ない』と物分かりがいいフリをしたけれど、本心ではものすごくがっかりした。もしかしたら、それを見抜いて、フォローのつもりだろうか。水曜日の夜、なにか欲しいものはあるかと聞かれた。慧斗の散歩に使えるベビーカーと、家事をしている間に寝かせられるベビーベッドが欲しいと言ったら、なんだかすごくがっくりしていた。でも、その二つとも叶えてくれた。週が明けて火曜日、塔也さんが仕事で不在の間に、新品ピカピカのベビーカーとベビーベッドがフラットに届いた。すごく嬉しくて、早くお礼を言いたくて、私は彼の帰りをソワソワして待ち――。午後十時半。玄関のドアが開く音がして、私は弾かれたようにラウンジを飛び出した。「お帰りなさい、塔也さんっ!」玄関先までダッシュして、お出迎えする。「……? なんだよ、今夜はやけに機嫌いいな」靴を脱いで廊下に上がった塔也さんが、若干引き気味に私を見下ろす。私は彼のコートと鞄を預かり、「ベビーカーとベッド! 今日届いたんです。二つもありがとうございます!」廊下を先に進む広い背中に、声を弾ませてお礼を言った。塔也さんが、ピクッと肩を動かす。「……ドウイタシマシテ」私のハイテンションに呆れているのか、何故か片言で返されたけど気にしない。「慧斗も大喜びで! ベビーカーから降りたがらないかと思ったら、ベッドにも興奮してなかなか寝ついてくれなくて」「ああ、そ……で、もう寝た?」慧斗のはしゃぎ様を思い出して苦笑する私に、塔也さんが肩越しにチラリと視線を投げる。「最後は疲れたみたいで、今はぐっすりです」私の返事には軽い相槌を打って、ラウンジに入っていった。「あの。本当に、慧斗のためにありがとうございました」ソファの前に立ってネクタイを緩める彼に、私はドア口で改まって深く頭を下げた。だけど、塔也さんは黙ったまま。「……?」彼のことだから、皮肉ったりからかったりしてくると思っていたから、拍子抜けして顔を上げた。探るように窺うと、塔也さんは無言で目を伏せ、カフスボタンを外している。そんな彼にちょっぴり
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