「先輩、お疲れ様です。」 (ほんっとうに疲れた。それでもこれが上司としての仕事。ならばそれを真っ当するまで!ただちょっとでいいから私に優しくしてくれる部下が欲しい。一応義理で差し入れしてくれて嬉しくは思うんだが……なんかこうもっと仲良くなりたい。) 「おう、お疲れさん。楽しんでこいよ。」 (会社という組織に所属し労働をする以上仲良しこよしが一概に良いとは言えないし、友達作りに会社に来てる訳でもない。それでも俺はもう少し仲良くなりたい。感情面を抜きにしてもこのご時世だと部下のメンタルケアもしていかないといつパワハラで訴えられたり退職代行を使われてしまうかわからない。) 「はい、じゃあみんな行こうか。それでは先輩、お先失礼しますね。」 (誘われたかったなぁ……こっちから誘うと断りずらいだろうしパワハラとかになっちゃうかなぁ……。) この物語の主人公である良いか悪いかで言えばそこそこ良いけれどもモテるほどかと言われる微妙な顔をした彼の名前は宮中 修司。今しがた後輩を見送った彼は39歳でとある大企業で課長をしているサラリーマン。若いうちに課長へ昇進できたことを大いに喜び、さらに上を目指すことをワインを片手に誓いそれはそれはよく働いた。だが今の彼は……鬼〇ろし片手に泣いていた。 (上層部は圧力かけてくるし、部下の育成は上手くいかないし!そもそも私は……いやもう心の中でまで取り繕う必要はないか。俺はこんな仕事することになってんだよ!いい大学に入って大きな会社に入って自分磨きを怠らずにコツコツやれば良いことあるって聞いたのに!なんで!こんなに悲しいんだよぉ!慕ってくれる部下はいない!帰りを待ってくれる恋人もいない!マッチングアプリに登録しても連絡をくれるのは一向に会ってくれないおそらくサクラの女のみ。どうしてこうなった!) 彼は上司にも部下にも恵まれなかった。上司は業務成績について彼に詰め寄り、仕事は彼に押し付ける。その上で彼の成果物は図々しくもむしり取り何もしていない上司が主導でことを進めたことにされる。ただのまるまる太った寄生虫である。 部下も部下でミスが多くその尻拭いに彼が奔走することが多々あり、ミスのフォローのために彼が会社に遅くまで残って作業をすることも多々あった。いつまで経ってもその部下のミスのフォローから開放されることは無く、
Última actualización : 2026-08-31 Leer más