翻訳を考えると厄介で、英語なら'plain-spoken'や'too blunt'では弱く、'that ruins the mood'や'you've just taken the charm out of it'といった意訳が近い。どの言語にも「雰囲気を壊す」表現はあるけれど、日本語の『身も蓋もない』は人間関係の気配りや建前を踏まえた上での批判を含んでいる点が特徴的だ。日常の会話では冗談交じりに「それ、身も蓋もないよ」と言えば、場の空気を和らげつつ指摘できることが多い。
場面を想像すると、ある発言が一瞬で雰囲気を壊すことがある。そういうときに日本語で使うのが「身も蓋もない」。英語にする場合は文脈で使い分けるのが肝心で、直訳的な表現はほとんど使えないことが多い。
普段、僕がまず考えるのは「brutally honest」と「that kills the joke / that kills it」のどちらが合うかという点だ。たとえば誰かの冗談に対して鋭く本音を言って場の笑いを消したなら、"That was brutal; it really killed the joke." や "You're being brutally honest—it's a bit of a mood killer." が自然だ。一方で、議論やプランの趣旨そのものを破壊してしまうような場合は、"That defeats the purpose." がぴったり来る。
別の選択肢としては "too blunt" や "pointlessly blunt"、あるいは "a bit blunt" といった表現も便利だ。僕は英語で表現する時に、場の空気(ユーモア、繊細さ、目的)を基準にして一番ぴったりくるイディオムを選ぶようにしている。結局、同じ「身も蓋もない」でも和訳のニュアンスは三方向くらいに分かれるので、和英変換ではコンテクスト重視が鍵だと思う。