英語のことわざで似たニュアンスを探すと、'Ignorance is bliss'という表現が近いかもしれません。直訳すると『無知は幸せ』ですが、知らない方が悩まなくて済むという意味合いを含んでいます。
ただし、日本語の『馬鹿は風邪ひかない』にはもっと身体的な頑健さのニュアンスもあるので、'What you don't know won't hurt you'(知らないことはあなたを傷つけない)とも少し違います。個人的には、'Fools live carefree lives'(愚か者は気楽に生きる)という言い回しがしっくりくる気がします。文化背景の違いを考えると、完全に同じ意味の英語表現はないかもしれません。
このことわざのルーツを辿ると、古代中国の思想書『易経』にまで遡ります。『同気相求む』という表現が元になったと言われていて、似た性質を持つものは自然と引き寄せ合うという意味合いでした。
日本に伝わったのは奈良時代あたりで、当初は『類は集まる』といった表現だったようです。平安時代の随筆『枕草子』にも似たような表現が見られますが、現在の形に近づいたのは江戸時代から。当時の人情本や滑稽本で頻繁に使われるうちに、『類は友を呼ぶ』というリズムの良い形に定着しました。
興味深いのは、西洋にも『Birds of a feather flock together』というほぼ同じ意味のことわざがある点。人類に普遍的な真理なのかもしれませんね。