恐怖を演出するオーディオブックの真髄は、音の『間』と『立体感』にある。
『The Haunting of Hill House』のオーディオブックを聴いた時、ドアのきしむ音が右耳から左耳へ移動する演出に背筋が凍った。BGMを完全に消したシーンで、ナレーターの息遣いだけが響く瞬間ほど不気味なものはない。ホラーは『見えない恐怖』が命だからこそ、3Dサウンド技術でリスナーを包み込むことが重要だ。
効果音の選び方も肝心で、例えば血の滴る音を水音で代用すると、かえって想像力を刺激する。最後に物語のペース配分——急に早口になるナレーションが、心拍数を上げるトリガーになることを忘れてはいけない。