探す過程自体がけっこう楽しくなるよ。まずは何を重視するかを自分で決めると探しやすくなる。原文に忠実で語彙や構文をそのまま伝える翻訳と、読みやすさやリズムを優先して現代語に調整する翻訳がある。例えば『Crime and Punishment』の英訳だと、古典的な翻訳者コンスタンス・ガーネット版は時代感が強く、Pevear & Volokhonskyの新版は現代英語で読みやすいと評判だ。どちらが良いかは好み次第だから、章の冒頭を比較してみると違いがはっきりわかる。
夏目漱石の傑作『吾輩は猫である』を英語で読んだことがある? タイトルは『I Am a Cat』と訳されているんだ。
このシンプルな訳には賛否両論あるよね。原題の「吾輩」という古風な一人称のニュアンスが消えてしまうから。でも、英語圏の読者にとっては『I Am a Cat』の方がストレートで親しみやすいし、猫目線のユーモアが伝わりやすいって意見もある。翻訳って文化の橋渡しだから、完璧な正解はないのかもしれない。
個人的には、漱石が使った『吾輩』という言葉の持つ威厳と滑稽さをどうにか英語で表現できないかなって思う。でも『I Am a Cat』も悪くないよ。猫のナルシシズムがちゃんと伝わってくるから。
'嫌われ者の令嬢'というタイトルを英語に訳す場合、ニュアンスをどう伝えるかが鍵になるね。直訳すると 'The Hated Noble Daughter' とか 'The Unpopular Lady' になりそうだけど、これだと少し平板な印象。
最近のライトノベル英訳の傾向を見ると、キャッチーなフレーズに変えることが多い。例えば 'Villainess: Life of the Most Hated' とか、主人公の立場を強調する方向。'The Duke's Daughter is Being Shunned' みたいに受動態で悲劇性を出した例もある。
個人的には『転生悪役令嬢』シリーズの英訳 'My Next Life as a Villainess' のように、読者が主人公に感情移入しやすい訳が良いと思う。'The Noble Lady No One Likes' なら軽妙さと残酷さのバランスが取れてるかも。