……数時間後、此処はファイラス城内の会議室。
そんなこんなでファイラス城内に戻った俺達は事の顛末をガウスなどの重臣達を呼び簡潔に説明した。
「なるほど、そうだったのですか。なんにせよ魔王スカードの件お疲れ様でした……」
「はは、あガウス達のバックアップがあったお陰でだからね……?」俺はガウス達重臣一同が椅子から起立して深々と頭を下げるのを制して、苦笑する。
「……それにしてもにわかには信じられないですが守様達は異世界からの転生者だったとは……」
「うん、そうなんだ」「では、貴方達の変わりに本来此処にいるべきレッツ第1王子とゴウ王子達はどちらに?」
「親父の話だと、どうやらルマニアに転移しているらしい」ザイアードのそもそもの魔王達も当然ルマニアに転生しているらしいし、エルシードのエルフの女王についても然りだ。
これはこの異世界アデレとルマニアが対になっている関係らしいけど、親父達も詳細は分っていないらしい。
なので俺がルマニアからこちらの世界に戻ってきたとしても「ガウス達との繋がりがどうなってしまうかな?」と俺は危惧していたりもする。
「……ま、なんにせよ1つの大戦は無事終結し、貴方達の頑張りのお陰でこの世界に平和が訪れた事実があります。という事で明日早速凱旋バレードをしましょう!」
「お、いいねえ!」
「うん! 国の勝利を伝える大事な行事よね!」「のじゃっ!」ガウスの言葉に両手を空高く上げガッツポーズを取り、すっかりテンションアゲアゲの俺達。
……という事で翌日の朝。
俺と雫さんは雫さんの愛馬シルバーウィングに跨りファイラス城外の凱旋門で静かに待機する。
そして雲一つない澄んだ青空の中、その上空にはエンシェントフレイムに変化した双竜、即ち学とノジャが優雅に大空を舞っている。
更に