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Home / 家族もの / 私が育てたのは当然わが娘だ / 第15話

第15話

Author: アウアウイ
詩織は恐怖に顔を青ざめさせ、前で繰り広げられる血の惨劇をただ呆然と見つめていたが、私は悠然とお茶を楽しんでいた。

すぐに警察が到着し、若江和嘉を連行した。

彼女は呆然と私に問いかけた。

「母さん、これが『素晴らしい一幕』ってこと?」

私は茶碗を置き、彼女にゆっくりと教える。

「詩織、母さんが教えてあげる。仇敵には手を緩めてはいけないの」

「若江和嘉たちは財産を奪おうとした。家から追い出せば良いじゃないか、なんでそんなに酷いことを?」と詩織は首をかしげる。

「それは、あなたの父さんが工事現場で事故にあったのは偶然じゃないからだよ。若江和嘉がわざとその工事現場に行かせたんだ。そして、工事現場での事故を引き起こしたトラックは、白井雅絵がわざとブレーキを切ったんだ」

私はなるべく冷静を保とうとしたが、声にはやはり憎しみが含まれてしまう。

康彦が血まみれで倒れていたのを見た時の気持ちは、今でも忘れられない。

この25年間、若江和嘉と白井雅絵を殺したいと毎日願っていた

しかし我慢した。彼らが自ら互いに殺し合うようにするためだ!

若江和嘉の料理人の仕事は私が手配したものだ。そうすれば、刃物を持つのに便利だから。

白井雅絵をこのレストランに引き寄せたのも、私だ。

彼女の相手はホストだが、私はクラブのママに、私が買ったこのレストランの時間限定の割引券を彼に送るように指示した。席はちょうど若江和嘉の正面に位置していて、彼が見逃すことは難しかった。

白井雅絵は病院に運ばれたが、最終的に手術が効果なく死亡した。

その後、私は詩織から聞いた。若江格は白井雅絵の金を持たなかったため、生活が成り立たず、彼もホストになったという。

彼女は仲間と遊びに行った際、仲間から「彼に会った」と聞かされた。

本当に皮肉だ。

時が過ぎ、平穏な生活が戻ってきたように見えた。

しかし、病院からの電話が、静かな生活に波紋を広げた。

医師が言った。若江康彦が目を覚ましたと!

25年、ついに彼は目を覚ました!

私は詩織と姑を連れて、すぐに病院に向かった。

病室には若江康彦が静かに横たわっていた。

顔色は蒼白だったが、目ははっきりしていた。

私を見て、彼は微笑んだ。

「雨音、君は歳をとったね」

私は涙が溢れてきて、声を詰まらせた。

「長い間寝ていたよ!」と泣きながら
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