Short
Playing With Fire

Playing With Fire

By:  Number TwoCompleted
Language: English
goodnovel4goodnovel
8Chapters
3.1Kviews
Read
Add to library

Share:  

Report
Overview
Catalog
SCAN CODE TO READ ON APP

I crave excitement in my life. To do that, I send my deskmate a video of me pleasing myself with a toy. Bit by bit, it awakens his desires…

View More

Chapter 1

Chapter 1

朝の光が薄いカーテン越しに差し込んできた。私はそのまぶしさに顔をしかめながら、ぼんやりと瞳を開いた。

体が重く、頭がぐらぐらする。この感覚は…酒のせいだとすぐに分かった。昨夜、相当飲んだんだな、と自分に呆れながら体を起こそうとした瞬間、隣に誰かがいることに気づいて、心臓が止まるかと思った。

「え…?」

ベッドの中、私の隣に見知らぬ男性が寝ている。背が高く、広い肩が布団の下から覗いているのが見えた。

混乱した頭の中で必死に昨夜の記憶をたどろうとするが、アルコールのせいか、細部がぼやけている。なんで私、こんなところにいるの?

混乱する中でふと、彼の首元に目が留まった。そこには、見覚えのあるチェーンがぶら下がっている。それは…私の祖母の形見の指輪。昨夜、私は酔った勢いでこの人にそれを渡してしまったのだ。

思い出して、冷や汗がじわりと出る。

「やばい…」

その指輪を取ろうと、彼に手を伸ばすと気配を感じたのか、彼が寝返りを打った。

私は慌ててベッドから抜け出し、できるだけ静かに服を手に取った。ドアの方に向かおうとするけど、頭の中では昨夜の出来事が断片的にフラッシュバックしてくる。彼とは確か、バーで出会った…。


「お待たせしました、ジントニックです。」

カウンター越しに低い声が聞こえ、私は顔を上げた。サングラスをかけたバーテンダーが、グラスをそっと私の前に置く。背が高くて、スーツ姿がよく似合う彼に、私はいつも目を奪われてしまう。サングラスをかけているせいで、表情はよくわからないけど、どこか寡黙でクールな雰囲気がある。

何度か来たことのある、会社の近くのバー。店内は明かりが落とされていて落ち着く空間だ。

彼と一緒に、もう一人同じぐらいの男性がいるこの店。

私もいつもは誰かと来るため、あまり気にしていなかったが、今日は訳あって一人。アルコールも手伝って声をかけていた。

「ありがとうございます。でも…なんでサングラス?」

私は、つい好奇心でそんなことを聞いてしまった。だって、室内なのにサングラスって普通じゃない。

彼は静かに口を開いた。

「視力が弱くて」

一瞬、私は何も言えなくなった。気まずくて、どう返事をすればいいかわからない。無意識に、グラスを口元に運びながら、私は彼をちらりと見た。彼は気にする様子もなく、穏やかに立っていた。

「ごめんなさい…そんなつもりじゃなかったの。」

「大丈夫です。よく聞かれるので。」

彼は短くそう言うと、穏やかに笑ってくれた。少し安心した私は、グラスの中身を一気に飲み干した。アルコールが喉を通ると同時に、気持ちが少しだけ軽くなる気がした。

いつもは気にしていなかったが、確かに彼は歩くとき、手で確認をしている。きっと酒瓶などもわかるように工夫されているのだろう。

「おしいしい」

言われるまで全く気付かないほど、彼のカクテルの味も所作も完璧だった。

私は背中まで伸びたブラウンの髪を手で軽く整え、もう一杯オーダーする。今日はなぜか、いつもよりも飲みたい気分だった。理由はわかっている。両親がまた、お見合いの話を持ち出してきたからだ。

「お見合い、結婚、結婚って。そればっかり…やってられない」

私は、ふと口から愚痴がこぼれていた。いつもならこんなこと言わないけど、今夜は何もかもが嫌だった。彼は黙って私の話を聞いてくれていた。サングラスの奥の表情は見えないけど、彼の態度にはどこか安心感があった。

「自由になりたいのに…恋だってしたことない。こんな生活、何の意味があるんだろう…」

彼はしばらく沈黙していたが、やがて静かに言った。

「自分を責めすぎない方がいいですよ。そんな時もあります。」

彼の言葉に、私は少しだけ救われた気がした。優しい人だな、と思いながら、またグラスを口に運ぶ。でも、それがいけなかった。酒が回りすぎて、頭がぐらぐらしてきたのだ。

「飲みすぎじゃないですか?」

彼の声が聞こえたけれど、もう体が言うことを聞かない。視界がぼやけて、カウンターに顔を伏せるようにしてしまった。


次に目が覚めたとき、私は知らないベッドに横たわっていた。ぼんやりとした意識の中で、天井を見つめる。ここは…どこ?私は混乱したまま周りを見回し、隣にいる彼を見つけた。彼が私をここまで運んできてくれたのだろう。彼が目が見えないと知っていたのに、こんな状況にしたのは私だ。

「一度くらい…自由に生きたいの…恋だって…」

気づけば、私は彼の腕に手を伸ばしていた。彼は一瞬驚いたようだったけれど、すぐにその手を握り返してくれた。そして、私はそのまま彼を引き寄せ、唇を重ねた。彼は戸惑っていたけど、私を拒まなかった。そして、その夜、私たちは一緒に過ごした。


私は、昨夜の出来事を思い出しながら、部屋を後にした。

指輪は彼の首にかかったまま――それが、今の私にとって唯一の後悔だった。あれは、私にとって大切なものだったのに。どうして、あんな風に渡してしまったんだろう…。

外に出ると、冷たい朝の空気が私の頬を打つ。酔いは完全に覚めたけれど、心の中にはまだ、昨夜の余韻が残っていた。

Expand
Next Chapter
Download

Latest chapter

More Chapters

To Readers

Welcome to GoodNovel world of fiction. If you like this novel, or you are an idealist hoping to explore a perfect world, and also want to become an original novel author online to increase income, you can join our family to read or create various types of books, such as romance novel, epic reading, werewolf novel, fantasy novel, history novel and so on. If you are a reader, high quality novels can be selected here. If you are an author, you can obtain more inspiration from others to create more brilliant works, what's more, your works on our platform will catch more attention and win more admiration from readers.

Comments

No Comments
8 Chapters
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status