「起きたばかりで見たの。誰かが私に送ってきたもので……」美羽はまだ寝起きで声がかすれ、しかも少し怯えていた。あの数枚の写真は、まるで火の付いた爆弾だ。まるで彼女が誰かに結意を痛めつけさせ、その「成果報告」として相手から写真を受け取ったように見えるからだ。スマホを握る手が震えていた。だが、急いては事を仕損じる。だから恐怖を感じても取り乱すべきではない。もう一度送信時刻を見ると――「午前4時に送られてきていた。折り返し電話したけど、番号はすでに電源が切られていた」星璃はすぐに要点を掴んだ。「インターネットの仮想番号じゃない?誰も使ってない番号でもなく、普通の電話番号なの?」美羽は唇を噛んだ。「ええ、普通の電話番号。所在地は星煌市だった」「……それは微妙ね」星璃はペットボトルのキャップをひねりながら言った。「番号を送って。友達に調べてもらうわ。私は今、空港に向かってる。翠光市行きの最寄りの便よ」本来なら新幹線の方が便利だが、切符が取れなかったので仕方なく飛行機を選んだ。美羽は番号をコピーしてLineで送った。通話はまだ続いていて、星璃が急に声を張った。「美羽」「うん、聞いてる」星璃は一字一句丁寧に問いかけた。「確認したい。この写真、この件、美羽は本当に関係ないのね?」美羽は、彼女がこう尋ねるのは安心したいだけだと分かっていた。目を閉じ、写真を見た瞬間の混乱が過ぎ去り、徐々に冷静さを取り戻していた。「私とは、絶対に、関係ない」「分かった。じゃあ私の言う通りにして――すぐに警察へ連絡して、この写真を渡して」美羽は一瞬、ためらった。まるで盗まれた宝物が突然自分の手に現れたようで、説明できず、結局は泥棒扱いされるのではないかと怖いのだ。だが星璃は言った。「美羽がやっていないことなら、法律は必ず潔白を証明してくれる。誰にも害されない。でも、自分から差し出さなければ、後で発覚した時にもっと厄介になるの」美羽は息を吐いた。「分かった」「何かあったらすぐ連絡して」電話を切った星璃は、ますます不可解に感じていた。特に、仮想番号を使わなかった点が妙だった。美羽は改めて結意の写真を見つめた。昨夜は、スタッフがすぐに気づき、最悪の事態を免れたのは不幸中の幸いだと思っていた。まさか、あの二人の男が写真まで撮
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