皇帝と踊り子の間に生まれた帝国の第一皇子ライオット・レオハードそれが俺だ。俺には皇宮に居場所がなかった。皇后が俺の存在を見る度に皇帝の浮気を思い出すという理由で、皇后の目につかないように暮らすよう言われた。数日後、俺を見ると皇帝が罪悪感を感じるという理由で、皇帝の目につかないように生活するよう諭された。皇宮で贅沢な暮らしがしたい為に俺をここに連れてきた母親は、一切俺に関心がなく。彼女は予定どうり贅沢な暮らしを謳歌していた。ただ1人俺を気にかけて優しくしてくれたのが、アラン・レオハード、俺の弟だった。アランだけが俺の家族だ。俺は勉強が苦手で剣術ばかりに打ち込んだ。アランはその練習場に現れては、嬉しそうに俺を眺めていた。休憩時間には隣に座てキラキラした目で俺に語りかけてきた。おそらく俺と接触することで母親を傷つけないよう、うまくやりくりして来ているのだろう。彼と接触することは禁止されなかった。彼の会話は驚くほど難しく、俺から見ても彼は普通の人間ではないことがわかった。当の本人は能力をひけらかすでも、隠すでもない。だから、俺は彼が自分が特別だと気がついていないのではないかと思っていた。誰より優れた血筋を持っているのに彼はそれを意識していないように思えた。他の貴族はみな影で俺の血筋を見下してくるのに。能力だけでなく人格も優れ過ぎていて、俺は彼が人生を何周かしているとう結論をつけていた。皇帝も5回くらい経験しているから権力欲がないのだろう。彼は第一皇子である俺が皇太子になるのが当然というような発言を、周囲がある前で堂々としていた。でも、どう考えても賢い彼が皇太子になった方がよいのではないだろうか。彼と話せば話すほど自分に自信がなくなってくる。「俺も帝国史とかもっと勉強したほうが良いかな。」ポツリと漏れた言葉に、小首をかしげながらキラキラした瞳で彼が言ってきた。
Terakhir Diperbarui : 2025-11-11 Baca selengkapnya