私の視界は真っ暗闇の中。 ふっ。私を舐めないで貰いたいわねっ。 毎度毎度この真っ暗闇を見ていたら、もう分かるもんねっ! ズバリ、私は気を失っているっ!どやぁっ! ……。 ………。 ……………しくしくしく。全くもって威張れたことじゃないのよぅ…しくしくしく。 何で私はまた意識を失ってるのー…。 えっと…、私は何でこうなってるんだっけ?気を失う前は確か…。 確か私は旭と一緒に買い物した帰りに、旭に扮した表門の人に刺されてー…はて? そこから記憶がないと言う事は、私はあそこで気を失ったって事だよね? んで、今現在意識がない、と。そう言う事だよね? でもさ?私今意識あるよね?こうやって考えていられると言う事は意識が戻ってるって事だもの。 と言う事は、意識は戻ってるけど、目を閉じているだけ、って感じ? …じゃあ、目を開けば…。 閉じていた目を開くと。ででんっ!「ふみっ!?」 目の前に毎度恒例ママのドアップ。 これ、本当にびっくりするから勘弁して欲しい。 ばっくばっく言う心臓を抑えつつ、数歩後ろに引くとママはこれ見よがしに大きなため息をついて私に呆れた目線を向けた。 「美鈴。何をぼんやりしているの?早くその本を持って廊下に出てみなさい」 「へ?」 本?廊下? 何を言ってるのかな?ママは。 何をぼんやりしてるって私の方が聞きたいし。刺された娘に本を持って廊下に立ってろなんて、なんとゆー拷問。 大体刺されたお腹だって……あれ?お腹に包帯も何もない。痛みもない。 え?ちょっと待って。そもそもなんで私、本を持って立ってるの? 「美鈴?聞いてるの?本を持って廊下に出てみなさい?」 「ふみ?」 全く状況を理解出来なくて首を傾げる。 待って?これどういう状況?本を持って、廊下って、え?さっぱり解らないんだけど。 手に持っていた本を見てみる。RPGに出てきそうな…って、これも前に思ったけど、これってセーブの本だよね? この本は私の部屋からは持ち出す事は出来ないって、もう実証済みだよね?一回やったもんね?結果は解ってるんだし、何度もやらなくてもいいんじゃ…? と言うか…今気付いたけど、ここ私の部屋じゃない? 周りを見渡してみても…うん、間違いない。私の部屋。
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