1944年 6月中旬 ロンドン近郊の飛行場「隊長。本日は何回出撃しましたか。3回までは覚えてますが」「ユキ。3回であってるで。しかしながらホンマに米帝は物量で押しつぶそうとしてるなぁ。少なくてもウチも本日の累計だけでP51マスタングを4機とドイツの新型Ta152を3機は叩き落したけれどなぁ」「ですね。私の方はうろ覚えですがP51を6機と不確実2機やりましたが肝心のB29は落とせてないのでどうにも」「そこは高射砲部隊とモスキート隊の仕事や。ウチたちの部隊は戦闘機掃討が主任務やしな」「ですよねぇ。でも、例のジェット機基地を破壊したのが幸いしてるのかジェット戦闘機の発見情報はないのがせめてもの救いですね」「そうやな。ところでユキ聞いたか。イギリス重爆撃機隊によるドイツ攻撃は中止になるようやで」「たしか夜間の無差別爆撃ですよね。それがなぜ」「ん。どうやらドイツの方も高性能レーダー誘導による夜間戦闘機が多数投入されて鈍足のランカスターでは空飛ぶカモ状態らしいで」「そうですか。なんというかこちらもジェット戦闘機が欲しいですね。あと、空対空誘導弾や高性能地対空誘導弾などがあればですが、イギリスの誇るレーダー技術でどうにかならないのかな?」「そこは判らんね。少なくてもドイツから亡命してきた科学者の一人がロケット工学者で射程3000キロを超えるような大型弾道誘導弾を作ったようやけど実戦配備は厳しいかもなぁ。そやけど、うちらの空対空、空対地ロケット弾の性能向上型ができたみたいやで。真田の姉さんがそういってた。うちらのとこに回るのかわからんけどね」「ですね」そして私たちは機体を整備班長に引渡し整備よろしくと言ってピストに向けて呑気に歩いていると後ろからランドローバーに乗った向井たちが慌ててやってきていた。「隊長。大変です。司令から今すぐピストに来いとのことです」「なんやろうな。おい。向井。乗るぞい」「ええ。あ、瑞雲少尉も同じくです」「わかったわ。じゃあお邪魔するよ」そんな感じで私たちはランドローバーの後部に乗ってピストへと向かった。そしてピストでは司令が待っていた。「来たか。君ら二人に叙勲の通知が来ている。英国空軍より戦功多く。その上先の特殊作戦で敵航空基地を爆破し隊員まで連れ帰った功績をたたえてビクトリア勲章が叙勲されるとのことだ」「ビクトリア勲
最後更新 : 2026-05-26 閱讀更多