私は気持ちを落ち着かせ、「考えすぎよ」と自分に言い聞かせた。同じアイコンを使っているだけで、それが駿本人だとは言い切れない。しかし、妃奈は1枚のコピー用紙をカメラに向けた。「見て。これはその女の彼氏が直筆で書いた、告発状のコピーなの」嫌な予感がして、私は急いでスクリーンショットを撮り、画像を拡大した。【当該学生は高校時代より継続的ないじめおよび試験での不正行為を重ねてきた。大学進学後も卒研の実験データを大量に改ざん・捏造するなど、極めて悪質な研究不正を行っており、著しく品行不良である。よって東都中央大学の大学院への推薦枠に著しく不適格であると告発する】署名はない。だが、そこに並ぶ筆跡は――紛れもなく、駿の手によるものだった。私はスマホを強く握りしめた。まるで、締め付けられる自分の心臓を掴んでいるみたいだった。ライブ配信の画面に戻ると、妃奈はため息をついた。「彼女はクラスみんなを巻き込んで私を無視させたの。屋上に呼び出されてビンタされたり、服を剥がされて動画を撮られたりもしたわ。あの日、たまたま通りかかったその女の彼氏に助けてもらわなかったら、私、本当にそのまま飛び降りて死んじゃってたんだから……」私は思わず唇を噛みしめた。もともと内気で口数の少ない妃奈に、友達はほとんどいなかった。ある日、妃奈が不良の女子グループに屋上へ追い詰められているのを見て、私は駆け寄って彼女を庇った。結果、私が激しい暴行を受けて血だらけになったのだ。駿が屋上に駆け込んできた時、そこには私と妃奈しか残っていなかった。妃奈は崩れるように泣きながら駿の首にしがみつき、「私、いじめられた。もう死んでしまいたい」と泣きじゃくった。私は混乱したまま口元の血を拭い、「私がやったんじゃない」と言おうとした。それなのに、彼は無傷の妃奈を抱え上げると、冷ややかな目つきで私を見下ろした。「栞、妃奈は君に怯えて、できる限り関わらないようにしてたんだ。どうしてそこまでして彼女を追いつめるんだ?」私はその場に立ち尽くした。なぜ彼がそんなことを言うのか、全く理解できなかった。それに、なぜ翌日になると私が妃奈をいじめているという噂が学校中に広がっていたのかも。「彼女はわざと階段から私を突き落としたの。私は尾てい骨を骨折したのに、彼女は隣
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