認知スタイルの文化的差異を扱ったニスベットの研究は、『The Geography of Thought』という原題で出版されました。この本では、中国の学生が背景の変化に気づきやすいのに対し、アメリカの学生は前景の対象に集中する傾向があるという有名な金魚の実験が紹介されています。こうした知見は、異文化コミュニケーションを考える上で今でも重要な示唆を与えてくれます。
最近読んだ中で特に印象に残っているのは、'No Game No Life'のシュヴィと白の関係を深掘りしたファンフィクションです。元々はライバルとして火花を散らす関係だったのが、徐々に互いの才能を認め合い、やがて複雑な感情へと発展していく過程が丁寧に描かれていました。特に白の内面の変化が繊細で、ゲームを通じて相手を理解していく様子に引き込まれました。
この作品の素晴らしい点は、敵対関係の緊張感を保ちつつ、微妙な距離感の変化を自然に表現しているところです。最初は言葉少なだった白が、少しずつ心を開いていく描写は胸に迫るものがありました。作者の筆致が二人の心理描写に長けており、感情の揺れが手に取るように伝わってきます。