もう一つ注目したいのが『NieR:Automata』の楽曲群。機械生命体と人造人間の対立を超えた共感を描く中で、『曖昧さ』と『結束』がテーマとして浮かび上がります。『Weight of the World』の複数言語バージョンは、異なる立場の存在が同じ運命を共有する瞬間を音楽で見事に具現化しています。
背反の世界観を音楽で表現するなら、まず押さえておきたいのが『攻殻機動隊』のサウンドトラック。川井憲次さんのあの重厚な和太鼓と電子音の融合は、人間と機械の境界を問うテーマにぴったりで、聴いているだけで背筋が伸びるような緊張感があります。
個人的に好きなのは『Ghost in the Shell』のメインテーマで、サイバーパンクな街並みと人間のアイデンティティを考える時に流れると、妙に納得感があるんですよね。あと、『インセプション』の『Time』も、現実と虚構の狭間を漂うような旋律が背反の概念を音で表現していて、何度聴いても深みがあります。