言葉の選び方には常に敏感でありたい。『銀河鉄道の夜』を読むと、宮沢賢治がどれだけ丹念に言葉を選んでいるかが伝わってくる。例えば『けれども』と『しかし』の使い分け、擬音語の効果的な配置。読者を引き込むには、まず自分がその情景を正確にイメージできる言葉を探す必要がある。
次に、リズム感が重要だと思う。村上春樹の文章は音楽的で、読んでいると自然と頭の中でリズムが生まれる。長い文章と短い文章を交互に配置したり、接続詞の位置を工夫したり。良い文章は黙読しているだけでメロディが感じられる。
最後に、『書かないこと』の判断力。『スター・ウォーズ』の名台詞「I am your father」ほど短くて強い表現はない。余計な説明を削ぎ落とす勇気が、時には最も効果的な表現を生む。