映画版の監督が『Snow White and the Seven Dwarfs』でやったことは、原典の無名の小人たちを「登場人物」として立ち上げた点に尽きる。童話ではただの小さな労働者に近かった彼らを、監督はそれぞれ明確な性格と見た目、振る舞いで差別化し、観客が感情移入できるようにした。たとえば歌やコミカルな動作を多用して場面を明るくし、恐ろしさを和らげつつもドラマ性を保っている。
表現面でも大きな改変がある。アニメーションという手段を最大限に使い、顔の表情や体の動きで細かな感情を伝える設計にした。色彩や服装で一目で区別できるようにしながら、群像劇としてのバランスをとっている。監督は小人たちを単なる添え物にせず、物語の心臓部に据えたのだ。
最終的に私が感じるのは、監督の意図は「原作の象徴性を残しつつ映画の言語へ翻訳する」ことだった。小人たちは笑いと安らぎを与える存在としてだけでなく、主人公と世界の関係を映す鏡にもなっていると思う。