──♪♪♪♪♪♪ !!
「うぎゃ ! 」
突然電話して来るヒューミントの着信に結々花の心臓が跳ねる。
「んもう〜、なんなのよ」
蛍の自宅の庭側から様子を伺っていた結々花だが、ドアから訪問して入ったルキの存在には気付かなかった。
「もしもーし。R、わたし張り込み中なんだけど」
『おいおい、聞けよ ! ルキの側近にいた眼鏡野郎がゲームに出されるらしいぜ』
「えぇっ !? 」
結々花はつい先程、青い顔で旅館に戻った椎名を思い出す。
「アチャ〜。わたしが報告遅れたばかりに……。大丈夫かしら……」
『でも、あいつもデスゲームから上がって来た奴だろ ? 何とか出来るんじゃねぇの ? 』
「ゲームにもよるでしょ……。
でも、ルキなら不安要素はすぐに排除する選択をするかもね……椎名さんやばいかも」『だろ ? 』
「あとは何か……情報ある ? 」
「今ん所は無ぇけど。あ、ルキが今回、涼川 蛍を参加させないんだとさ」
「え ? そうなの ? まぁ、初夏から連続だったもんね。その方がいいわ。焦らずゆっくりやっていきましょ。
貴方、今ルキと一緒なの ? 」『うんにゃ。ここにルキはいねぇよ』
「出かけたってこと ? それとも、貴方は日本にいないの ? 」
『ははは。結々花ちゃん、今日はダイレクトに聞いてきたなぁ。
知り過ぎると、ろくな目にあわねぇよ ? 』「多少、痛ぶられる訓練は受けてるわ。簡単に口を割らないようにね。お互いにそうでしょ ? 違うの ? 」
結々花の問いに、男の通話からカチャッと言う音を拾った。
結々花はそれを聞き逃さなかった。──洗面台の音。……何か置いた音。アクセサリー ? いえ……眼鏡かしら&