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Home / 恋愛 / クズ男と初恋を成就させた二川さん、まさか他の男と電撃結婚! / 第437話

第437話

Author: レイシ大好き
【紗雪の姉がそこにいるかもしれないでしょ?一人じゃ絶対行けないよ】

紗雪はそのメッセージを見て、「OK」のジェスチャースタンプを送っただけで、それ以上何も言わなかった。

彼女も分かっている、

緒莉がどんな人間なのか。

緒莉は昔から清那のことをよく思っていなかった。

それはきっと、清那が幼い頃からずっと自分と仲が良かったせいだろう。

紗雪は、昔のことをよく覚えている。

まだ小さかった頃、清那が家に遊びに来たことがあった。

二人でプールサイドに並んで日光浴をしていて、周囲の大人たちも皆、彼女たちが仲良しだと知っていた。

だが、そのときの緒莉はというと、まるで輪に入るつもりもなく、遠くから眺めているだけだった。

清那に対しては、明らかに敵意すら感じられるような目を向けていた。

その日、緒莉は急にやってきて、「混ざってもいい?」なんて言ってきた。

幼い清那はあまり気が進まなかったが、紗雪の姉という立場もあって、無下にはできず頷いた。

三人でプールサイドに並ぼうとしたとき、真ん中の場所をめぐって、緒莉が清那を押すような形になり、

結果として紗雪がプールに突き落とされてしまった。

当時の紗雪は、まだ泳ぎを習っていなかった。

清那は驚いてすぐにプールへ飛び込み、紗雪を引き上げようとした。

救出の前に彼女は叫んだ、

「大人呼んできて!」

だがそのときの緒莉は、ただその場に立ち尽くしていた。

呆然としていたのか、あるいは聞こえないふりをしていたのか、

とにかく、何もしなかった。

幸いなことに、清那は泳げた。

紗雪を岸まで引っ張り上げたときも、緒莉はまだ立ったまま、どこか曖昧な表情を浮かべていた。

それを見た清那は怒りを抑えきれず、陸に上がるなり緒莉を突き飛ばし、こう言い放った。

「悪い子!もう絶対、一緒に遊ばないから!」

そう叫びながら、清那は紗雪を連れて家の中に戻った。

でも、プールに残された緒莉のことも忘れずに、大人を呼びに行った。

その後、震えながら入ってきた緒莉は、清那からの鋭い視線を受け、言葉を呑み込んだ。

美月に心配されながらも、清那のことは一切口にせず、「自分が足を滑らせた」とだけ説明した。

それ以来、清那と緒莉の関係は完全にこじれた。

どこかに緒莉がいると分かれば、清那は絶対に一人では近づかない。

あのと
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