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1ー7.響カリンは地元企業で社畜する

2025-03-04 18:00:59

 辻沢みたいな田舎にこんな素敵なバーがあったなんて。社長から直々に今日終わったら付き合ってって言われて、いつもの駅前の居酒屋かと思ったら、普通なら教えないんだけどって連れて来られた。ん、噛んだらぴりっときた。山椒の実? このカクテル、ブラッディー・ミヤギノって言うんだ。なんでもヴァンパイアに絡めればいいてもんじゃないだろ。

 辻沢は宮木野神社の祭神が実はヴァンパイアってくらいそれと縁が深い土地。平家の落ち武者みたいな感じで末裔伝説ってのもある。実際に古い家にはそれを示す特別な屋号があったりするらしいから、まったくの出鱈目といわけでないのは知ってる。だからって町おこしでヴァンパイアって、何なの? それもあのハナゲ町長になってからのこと。

 ここに来るとき、社長のポルポル運転させてもらった。やばいの通り越して、すんごかった、あの加速の快感はオトコを凌駕する。って、あたしまだ乙女だけど。

 あんな車、夢のまた夢なんだろーけど、やっぱ経験しとくのはいいことだと思う。目標がよりリアルに感じられるから。

「どうだった? ポルポル」

「やばかったです。ありがとーどざいました」

「アクセル踏みこんだとき、いきそーになったでしょ」

「社長。それはちょっと」

「あれ? ヒビキはこういうのダメな人だった?」

「イチオー、乙女ですから」

「ふーん。うそばっかり」

 で、わざわざポルポルを運転させていただいて、こんなおしゃれなバーにご一緒させていただいたので、そろそろご用件をお聞きしましょうか?

「例のさ」

 はい、ガラケーの件ですね。

「どお?」

 ドキュメントは完了届だけって言ったはずなのに。逐一、進捗報告をさせる。仕事はすべて任せてチェックだけはコマメに。完遂するイメージしか持ってない。上等のクライアントだよ、社長は。

「ネットワークにアクセスできそうです」

「もう? さすがヒビキだね。で、どんな?」

「偶然ですけど、学生時分の知り合いの名前が通話履歴に」

「おー、それでも大したもんだよ。とっかかりがビジネスの真ん中、ってね」

 だれの言葉だろ、シェリル・サンドバック? それとも
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