「ぼさっとしてないで!翔太が行ってしまうわよ!」
美代子は優奈の腕を掴んだが、強く振り払われた。
優奈は普段とは違い、美代子を冷たく睨みつけて言った。「行きたければ行かせればいいじゃない。どうして私が彼に縋り付かないといけないの?
姉さんが翔太を怒らせたんでしょ?どうして私が尻拭いをしないといけないの?お母さんたちが姉さんに会いに行って、翔太に謝罪するように言ってよ!」
美代子は驚いて「優奈、一体どうしたの......」と言葉を詰まらせた。
「お母さん、優奈の言う通りよ」
誠也が近づき、優奈を支えて立ち上がらせた。「凛が原因で俺たちに迷惑がかかってるんだ。責任を取らせるべきなのは凛の方だ」
「