彼女の髪はポニーテールに束ねられ、上は青いパーカー、下はゆったりとした白いロングスカートを着ていた。
彼女はギターを抱え、ステージの中央に座った。
マイクの高さを調整し終えた。
すると、照明が薄暗くなり、スポットライトが彼女に当たった。
柔らかなギターの音色と共に、彼女の清らかで心地よい声が響き渡った。
とわこはわざと観客席にいるその人を見ようとはしなかった。
しかし、彼の視線がずっと自分に注がれているのを感じていた。
全身全霊で演奏に集中するため、彼女は目を閉じた。
しばらくして、ステージの照明が一層明るくなった！
色とりどりの花びらが空から舞い降りてきた！
観客は狂喜の声を上げた！
とわこは目を開き、そのまつげが微かに震えた。
花びらが彼女の目の前に舞い降りる様子に、彼女は驚きを隠せなかった。
誰も彼女に、演奏中花びらが降ることを言わなかった！
これは学校が突然追加した演出？
顔が熱くなり、彼女は何とか気を取り直して演奏と歌を続けた。
突然！
一台のドローンが空中から舞台へと向かって飛んできた！
そのドローンには花束が掛けられていた！
再び現場は熱狂の渦に！
叫び声が次から次へと上がり、とわこの心は完全に乱れた。
松山瞳は舞台裏で羨ましさゆえに泣きそうになっていた。「おいおい！この年上、本当にすごいわね！」
彼女は昼に常盤奏がロマンティックじゃないと言ったことを思い出し、自分の誤りを痛感した。
この花びらの雨、このドローン……これほどロマンティックなことがあるだろうか！
彼女の考えは見事に打ち砕かれた。
とわこが最後の歌詞を歌い終えると、ドローンが彼女の前に停まった。
彼女は眉を上げて赤い唇を引き締め、花束をドローンから取り出した。
観客席は拍手の嵐だった！
「皆さん、明けましておめでとうございます！」彼女はギターを背負い、手に花束を抱え、マイクに向かって言った。その目は観客席の第一列の白いシルエットに一瞬だけ止まった。「ありがとうございます！ありがとうございます、皆さん！」
ドローンは飛び去り、花びらの雨も止んだ。
第一列に座っていた常盤奏も立ち去った。
すべてが夢の中の出来事のようで、夢から覚めても心から感動していた。
「とわこ！また恋してるの？花は彼氏が贈ったの？ドローンを使ったなんて、すごく
