新たに連れて来られた者たちからは、耐え難い悪臭が漂っていた。その中の二人は正気を失ったかのように、供物台に並べられた果物に飛びつき、まるで飢えに狂ったように貪り食った。数人は床に横たわったまま動けず、長い病に蝕まれたのか、死人のような青ざめた顔をしていた。一同がその正体を測りかねているうちに、さらに新たな一団が運び込まれてきた。人影が見えぬうちから、すさまじい悪臭が押し寄せた。腐肉のような吐き気を催す臭気に、沢村氏は袖で鼻を覆い、部屋の隅へと退いた。高僧たちが目を開けると、そこには手足の欠けた女たちが次々と運び込まれており、思わず「南無阿弥陀仏」の声が漏れた。慈悲の心を説く出家の身でありながら、このような惨状を目の当たりにしては、いかに修行を積んだ者でも怒りを抑えることは叶わなかった。夫人たちは運び込まれる女たちを目にし、息を呑んで思わず後ずさった。相良玉葉は袱紗で口元を覆いながら、年長の夫人たちと共に状況を確認しようと近寄った。傷口の凄まじい有様を目にした彼女は、顔を蒼白にして急いで声を上げた。「早く、誰か!皆を医館へ運ばねば!」しかし、大半の者たちは逃げ出すばかりだった。あまりの悪臭と恐ろしい光景に、吐き気を催し、胸が締め付けられる思いだった。「御殿医は?御殿医はどこにいる?」咲木子は走り出ると、公主邸の侍女の一人を捕まえた。「早く御殿医を呼んでください!」侍女たちは目の前の惨状に凍りついていた。普段は正庭で接客を担当するだけの彼女たちは、地下牢の出来事など知る由もなかった。次々と運び込まれる人々の中には見覚えのある顔もあれば、見たこともない者もいた。しかし、その全てが骨と皮だけになり、傷つき、あるいは体の一部を失っていた。咲木子の叫び声に、侍女たちは我に返り、一斉に御殿医を探しに走り出した。普段なら指先を少し切っただけでも大騒ぎする侍女たちを従える貴族の夫人たちも、この光景の前では言葉を失い、近寄ることさえできなかった。足を失った女性は、虚弱のあまり体を起こすこともできず、地面に横たわったまま、うつろな目で周りを見回した。そして、笑いとも泣きともつかない声を上げた。「やっと、私を殺してくれるの?早く、早く楽にして......」その声は笑いと涙が混ざり合い、聞く者の心を凍らせると同時に、深い悲しみを呼び
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