祖父が埋葬されるまで、彼らはずっとバルコニーに座ったまま動かなかった。寒さの厳しい時期、彼は来依を抱き寄せ、毛布を掛けてやっていた。だが酒を飲んでいたせいか、実際にはそれほど寒さを感じなかった。けれど彼女の身体は一向に温もりを取り戻さなかった。南と鷹が安ちゃんを連れて訪ねてきて、ようやく二人はバルコニーを離れた。南と来依は寝室へ入って話をし、鷹と海人はリビングにいた。「桜坂駿弥に知らせたのはお前か?」海人はライターを弄びながら、何も答えなかった。鷹はソファにだらしなく半身を預け、「俺、タバコ持ってないぞ」と言った。海人も吸うつもりはなく、ただライターを手にしているだけだった。「実際、お前が知らせなくても、駿弥はお前らが正月を過ごさないと知れば、おばあさんのほうの状況が耳に入って、自分で調べただろう。わざわざ汚れ役を買う必要はなかった」海人は淡々と言った。「その時なら、今のように衝撃や怒りはなかっただろう。それに、正月まではまだ少し時間がある……」鷹は悟った。もともと姜老人には長く生きられる時間はなく、せいぜい来依や紀香と正月を共に過ごすという願いを果たしたら、旅立つつもりだったのだろう。「本当に、人を殺さずして人を殺すようなやり方だな・でもお前、足を洗って大人しくなったんじゃなかったのか。自分の息子のために徳を積むって」海人はライターを放り投げた。「それとこれとは別だ」鷹は鼻で笑った。「で、また奴を送っていったってわけか?」海人は肯定も否定もしなかった。――寝室の中。南は来依を抱きしめ、彼女が泣き尽くすのを待った。こんなことは、誰の身に降りかかっても簡単に決断できるものではない。だから彼女は意見を口にせず、説得もしなかった。ただ一つしたことは、来依がどんな決断をしても支え、感情を吐き出せる拠り所になってやることだった。昼近くになって、海人が料理を作り、二人を呼んだ。彼女たちはようやく寝室を出てきた。海人は来依にまずスープをよそい、酒を醒ますように勧めた。来依は一口すすって言った。「香りんに会いに行きたい」「いいだろう」海人は人に指示して手配させた。「あの古城なら、何人でも泊まれる。乗馬場もあるし、馬に乗ることもできる。それに清孝は向
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