Semua Bab (改訂版)夜勤族の妄想物語: Bab 191 - Bab 200

207 Bab

4. 「異世界ほのぼの日記2」⑨

-⑨ 社長の変貌と意外な事実- 貝塚財閥の社長はビールを飲み干した好美に早速と言った様子で焼けたばかりの肉にシンプルに塩で味付けすると、今まで見せた事の無い程の笑顔で好美に勧めた。 ただその時、以前の仕事モードとは真逆の「あのキャラ」で話しかけたのだ。結愛「この前はすまなかったな、無茶な条件つけてよ。」好美「いや・・・、そんな何を仰いますやら。それよりこのお肉頂いてもいいのですか?」結愛「そう硬くなるなって、もう一緒に仕事する仲間じゃねえか。友達も同然だよ。」 契約を交わした時とは真逆のキャラで話して来たので少し焦りを見せる好美、ただこれが結愛の本当の姿なのだ。別に酒に酔っているとかは全く関係ない。 好美ともっと仲良くなりたくなった結愛は自ら持って来た焼酎「魔王」をロックで渡した、これは結愛にとって「今夜は無礼講」だという事を意味している。好美「社長・・・、こんな高級なお酒・・・。」結愛「お前は一生俺の事を「社長」って呼ぶな、それと俺の酒が吞めねえのか?」 好美は手が震えて仕方なかった、これを吞まなきゃ好美にとって大切な何かが壊れる気がしたからだ。覚悟を決めた好美は手渡されたグラスの酒を一気に飲み干した。結愛「いける口だな、やるじゃねぇか。これから俺らは仲間、いや友達だ。敬語なんか使うなよ!!」好美「は・・・、う・・・、うん・・・。」結愛「あはははは!!これからよろしくな、好美!!」 離れたところからその光景を見ていた光がぼそっと呟いた。光「いや、キャラ変わりすぎでしょ。」 その言葉を聞いた男性が横から割り込んできて一言、それにより光は驚きを隠せずその場に躓いてしまった。ただビールグラスはしっかりと握っている。男性「いや、これ日常茶飯事なんで。」光「光明さん、びっくりしちゃったじゃないですか。」光明「すみません、妻に頼まれた食材を採りに行くのに苦労してたんですよ。」 男性の正体は結愛の夫で貝塚財閥副社長の貝塚光明だ、今回も前回と同じく魚を持って来たのだろうか。しかし今「採りに」って言ってなかっただろうか。 よく見てみたら光明の服装が少し汚れている様な・・・、しかも副社長なのにジャージ?結愛「おう、光明!!あれ買って来たか?」光明「相変わらずだな、これだろ?」結愛「おう、これだこれ。」 光明からビニールの袋を受け取る
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑩

-⑩ 幸せへの道の一歩- 好美の驚きの言葉を聞き、結愛は改まった様子で小皿を取り出して好美が齧った部分を切り落とすと残りの山葵の皮を剥き始め、次はおろし金で擦り始めた。 少量擦ると小皿に盛り付けまた好美に差し出した。結愛「ほら、これならどうだ?」好美「う・・・、うん。あっ、今度は辛い!!」 そう、山葵はすりおろす事で細胞が破壊され細胞内に存在する「シニグリン」が細胞内の「ミロシナーゼ」という酵素と反応する事により、辛み成分である「アリルイソチオシアネート」が生成されて辛くなるものなのだ。結愛自身はここまで詳しく知らなかったのだが、擦る事によって辛くなる事を知っている事を自慢したかったらしい。好美「こんなの初めてだ・・・。」 改めて驚く好美に遠くから光が声を掛けた、そう言えばずっと良い匂いがするのに全然肉を食べていない。光「好美ちゃん、焼けてるよ!!早くおいで!!」好美「えっ、うそ!!行きます行きます!!」 好美は駆け足で光の下へと向かい、肉汁がたっぷりと滴る焼きたての肉の串を1本受け取ると勢いよく齧り付いた。口の中で一瞬にして儚く消えてしまった肉が好美の涙を誘い、また一口また一口と食を進めさせた。シンプルに塩胡椒のみで味付けしているのに十分すぎる味わいを見せつける肉達により、好美はビールが止まらなかった。 横でずっと山葵を擦り続けていた結愛がやっと作業を終わらせ、擦りたての山葵を好美の方に持って来ると肉に少し乗せた。好美「えっ、何してんの?」結愛「何って山葵乗せてんじゃねぇか。」 恐る恐る山葵の乗った肉を一口食べるとピリッとした辛さとほのかな甘みが広がり咀嚼が止まらなくなってしまった。 次は渚特製のタレで食べてみる事に、これは果物の甘みを活かすべく余計な物を入れずシンプルに仕上げた光のお気に入りだ。 このタレに付けた肉により欲しくなって来た者が1つ、そう白飯だ。屋外に設置している光特製の釜で丁度炊き上がっていた。 好美は薄めで面積のある焼肉で白飯を巻くのが大好きだった、いつも通り行うと濃いタレにより肉1枚で茶碗の半分が消えてしまった。 次の肉を同様にタレにつけると、キムチを乗せサンチュに巻いて食べた。瑞々しくパリパリとしたサンチュと溶ける様な食感の肉が、好美の舌を楽しませた。 そんな中、渚のスマホが鳴った。相手は渚の屋台の店主
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑪

-⑪ シューゴの新たな戦略- 光の万舟券による柔らかな肉と家庭菜園で採れた野菜を、100%光のお陰で楽しむ一行の下に仕事を終えた林田署長が家族を連れてやって来た。 全員の両手には光の牛肉に負けない位の美味さを誇る豚肉を抱えている。どうやらどれもブランド豚の物らしく、全員期待に胸を膨らませていた。光「警部さん来てくれたんですか?」林田「光さん嫌だな、今の僕は署長ですよ。」光「忘れてました、ごめんなさい。」 すると横から同行してきた男女が割り込んできた、男性はハーフ・ドワーフで女性はアーク・エルフらしい。そう、署長の息子である林田利通(はやしだとしみち)とドーラ林田だ。好美「あれ?ギルドのお姉さんだ。」ドーラ「あら、覚えててくれたのね。私林田家に嫁入りしたのよ、それにいつもは受付嬢してるけど本当はネフェテルサ警察の警部補なのよ。」利通「そして俺が夫で警部の利通、よろしくね。」 夫婦が自己紹介をしている間に光が厚めに切った豚ロース肉を塩コショウでシンプルに味付けして焼いていた、そしてまた良い香りが辺りを包んでいた。 網目状に焦げ目が付いた豚肉に齧り付くと甘い脂が食欲をそそった、飽きが来ない様に味変として用意した味噌マヨネーズも好評で林田家が持って来たロース肉はすぐに無くなってしまったので次は肩ロースに移る事にした。市販のタレに漬け込んで生姜焼きにしていく、一緒に持って来ていたバラ肉は塩で味付けして釜を作り替えた燻製器へと入れてベーコンを作る事にした。 因みにご飯はお櫃に入れて保管している。 そんな中、光の真後ろから男性の声が聞こえたので驚きを隠せずにいた。男性「おや、今回は魚介類が無いようですね。ちょっと買って来ます。」光「誰?・・・、ってあれ?いない。」 声の正体はすぐに消えてしまい、光は誰が来たのかを確認が出来ずにいた。しかしすぐにどうでも良くなり、再び肉に集中した。しかし口の中が脂っぽくなって来たので家庭菜園からレタスを持って来ると洗ってすぐに齧りついた。その横でその光景を見ていた渚が少し引いていた。渚「あんた・・・、切らないでよく食べれるね。女捨てたんじゃない?」光「レタスは金属を嫌うからこれが一番良いの。」渚「あ・・・、さいですか・・・。」 その瞬間、先程の男性がビニール袋を手に戻って来た。どうやら正体は雑貨屋の店長でリ
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑫

-⑫ 熱意に応える為に考え直させる- お客さんからの要望に可能な限り応えようとするシューゴの熱意に敬意を表し、提示された案に渚は決して反対をする事は無かった。 ただ熱意があるのは良い事だが深夜営業を行う為の方法を考える事から始める事にした、まず人事的な面はどうするべきなのだろうか。渚「店主はあんただ、あたしゃ決して反対はしないよ。ただあたしらはずっと昼営業でやって来たんだよ、今更深夜営業って言ったってどうするんだい?」シューゴ「無理のない様に週2日のみの営業から始めてみようと思うんだ。」 しかし、渚には引っ掛かる事があった。店を見回しても「従業員・アルバイト募集」と書かれたポスターらしき物は無い。渚「まさかと思うけど、昼間屋台で営業しながらあんたがやるだなんて言わないよね。」シューゴ「うん、そうだけどどうした?」 シューゴだって1人の人間、自らの健康面も考慮すべきだ。渚は決して無理をして欲しくなかったのだ。きっと初めてと言っても過言では位に渚は心を鬼にして説得した。渚「あんたね、馬鹿な事言ってんじゃないよ!!確かにあんたが熱心なのはあたしやレンカルドさんが一番分かってるつもりさ。あたしゃスープや具材への拘りや熱心な気持ちを知っているからあんたについて来たんだ、そのあんたが倒れちゃこの店は誰が守るんだい!!」シューゴ「うん・・・、分かっているけどさ。じゃあ、他に方法がある訳?」 渚は腕を組んで考えた、ただあっという間に具体的すぎると言える最適そうな案が生まれた。一先ず渚は水を一口飲んで落ち着き、一息ついてシューゴに案を提示した。渚「一先ず、あそこにここの支店を出すべきだね。その為にはある人に相談せねばね。」シューゴ「支店なんて簡単に言わないでよ、それに何処に?誰にしてもらうのさ。」 渚は今更ながら即席で『念話』を『作成』し、ある人に声を掛けてみた。渚「ちょっと待ってな、聞いてみるから。これやるの初めてなんだよね・・・。(念話)ちょっと、好美ちゃん今大丈夫かい?聞こえてる?」好美(念話)「その声は渚さんですか?何かありました?」 渚からの突然の『念話』に驚きを隠せない好美、そして目の前で渚が口を紡ぎずっと黙っているのをじっと見つめているシューゴ。シューゴ「ちょ、ちょっと・・・。大丈夫?」渚「ごめん、今いい所だから。(念話)ごめん好
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑬

-⑬ 深夜営業の相談と好美の願望- 席に着いたばかりで全くもって状況を把握できていない好美に渚が今回企てた支店の話をしていると、渚とシューゴが屋台で販売している間に店舗を切り盛りしている光の元上司、いや叔父の一 一秀(にのまえ かずひで)がその場に到着した。渚と同様にシューゴに呼び出されていたらしい。 ここ数年で店舗を一任される様になった一は、店主であるシューゴ自身の一番の拘りポイントである門外不出の「醤油ダレ」を唯一引き継いでいる人間だった。シューゴ「あ、おはよう。」一「おはよう、急な呼び出しなんて珍しいな。何かあったのかい?実は朝の仕込みがまだなんだけど。」渚「おはよう、悪かったね。実は大将がお客さんに要望されて深夜営業を始めようかって言いだしたんだけどね、週2回から始めてみる方向でそれが可能そうな支店を出そうかって話をしてたんだよ。一応この子がその支店のオーナー店主になる予定の倉下好美ちゃんさ、あたしらと同じ転生者だよ。来たばっかりで緊張しているみたいだから仲良くしてやっておくれ。 好美ちゃん、この人は私の旦那の兄で光の叔父の一秀さんだよ。勿論転生者だからあたしらの仲間さね、昔は光の上司だったんだけど今はここの店舗の店長をしているんだよ。」好美「お・・・、お願いします。」一秀「宜しくね、それでどこの予定なんだい?」 何も知らない一秀に街の中心地に立つ好美のビルを指差し、その1階に支店を出すと伝えた。勿論、好美がビルのオーナーだという事も。 それを聞いた一は急に態度を変えた。一「す・・・、すみません。そ、そんな凄い方だとは知らず。」好美「や、やめて下さいよ。あたしここに来て間もないんですから。」渚「こらこら、また好美ちゃんが緊張しちゃうだろ。」一「悪い・・・、申し訳ない。そんでだけど、店舗を出したとしてどうやって深夜営業をやるんだい?夜中にずっと起きて仕事するなんて正直大変だと思うよ。」 すると好美が腕を組み深く考え始めた、コンビニにおいてもそうなのだがやはり経営に関する知識などない。ましてや今回は調理の知識も必要とされている、食品衛生法の観点から出来れば調理師の資格をも持つ者を探し雇う事が必要とされている。 好美は『作成』を利用してコンビニのオープニングスタッフ募集のポスターに今回の拉麺屋の事も付け加え貼りなおした、勿論不動産
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑭

-⑭ 新店舗- 思った以上にあっさりと事が運んだので暫くの間1人ポカンとした表情を浮かべるシューゴの隣で、あたかも自分が主人の様に計画を進めていく渚と新店のオーナーの好美。完全にアウェーな状態になってしまったので調理場へと移動しようとしたのだが。シューゴ「俺・・・、醬油ダレの仕込みを・・・。」渚「何言ってんだい、大将無しにこんな重要な案件を決める訳にはいかんだろ。」 あっさりと渚に腕を引っ張り席に座らされ、しょぼくれていたのだが一先ず思いついた新サービスの提案をしてみる事にした。シューゴ「折角、マンションの真下に店舗を構えるんだから住民の方々限定でお部屋に出前するのってどうかな。勿論、コンビニと同じでビルの内側からも入店出来る様にもした上でだけど。」渚「あんたたまにはいいこと言うじゃないか、見直したよ。」 もう1つの重要事項について決める為、好美が口を挟んだ。好美「あ、あの・・・。オープニングスタッフの採用面接はいつしますか?出来ればコンビニと合同で行っていけたらと思っているんですが。」渚「そうだね・・・、面接についてのポスターを出してもすぐには連絡が来ないと思うから、マンション内の掲示板と街中に数か所貼って1週間後位連絡を待ってみるのが良いんじゃないかね。」 好美はよし、そうと決まれば善は急げだと言わんばかりにポスターを数枚刷って早速マンション内の掲示板に貼っていった。マンションには続々と契約した住民達が引っ越してきている様なのでもう何人かは見ているだろうと思われる、一応コンビニ側の面接を担当する好美と拉麺屋側を担当するシューゴの両方の連絡先を記載して面接希望者を待った。 今回はアルバイトと店長や副店長、そしてナイトマネージャーといったメンバーを募集する。店長と副店長、ナイトマネージャーの面接には「経営にお詳しい方限定」とやんわりと条件を書いておいた。同時に拉麵屋の条件には「調理師免許をお持ちの方」と付け加えてある。理由は2つあり、1つはオーナーとなる好美が経営については全く詳しくないからで、もう1つは好美自身も夜勤での王宮の見回りの仕事に行くので安心して店を任せることが出来る人材を確保したいからであった。渚とシューゴも交えてポスターを何度も何度も読み返して全ての重要事項がしっかりと記入されている事を確認した上で貼りだしておいたから大丈夫だ
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑮

-⑮要人との業務提携- 渚は考えた結果『複製』というスペルを『作成』してみた、朝シューゴや一秀からその日(オリジナル)の醤油ダレを受け取り必要に応じて『複製』する。これなら醬油ダレのレシピは門外不出のままを保てる。キムチ等の材料も揃えると、渚のアイデアで生まれた人気メニューの「特製・辛辛焼きそば」も無事に作れそうだ。 そんな中、シューゴの電話が鳴った。本人曰く見た事の無い番号の様で、新店の従業員面接の連絡かなとスピーカーに切り替え電話に出てみる事にした。シューゴ「もしもし、シューゴです。」男性(電話)「もしもし、突然のお電話失礼致します。拉麺「暴徒」様のご主人様でしょうか。」シューゴ「はい、そうですけど。」 通話を聞きながら屋台の2号車に乗る女将が冷や汗をかいて呟いた。渚「今更だけど何て店名だい、まぁ本人がバーサーカーだから仕方ないか。」一「性格は全く「暴徒(バーサーカー)」っぽくはないけどな。」 横から声を挟んだ一に驚く渚。渚「あんたいたのかい!!」一「最初からいたわ!!」 そんな2人を横目に通話を続ける大将、どうやら面接以上に大変重要そうな電話らしい。選択を誤れば騒動が起こる可能性がある。 それを察したのは『瞬間移動』してきた光だった。男性(電話)「すみません、突然のお電話失礼致しました。私「龍の鱗」という拉麺屋をやっておりますパルライと申しまして、今回「暴徒」様と業務提携をさせて頂けたらなと思いまして。」シューゴ「パルライさん・・・、どっかで聞いた事があるな・・・。ただね、今業務提携どこ・・・。」光「大将、ちょっと待って!!電話保留して!!(念話)パルライさんお久しぶりです、光です。今「暴徒」のご主人と電話されているのってパルライさんご本人ですか?」パルライ(念話)「お久しぶりです、勿論私本人ですけど。どうされました?」光(念話)「いや、それが分かれば大丈夫です。」 電話を保留させてから目の前で沈黙を続ける光に業を煮やした渚が声を掛けた。渚「光、何をやっているんだい。ずっと黙ってて。」光「ごめん母さん、この電話ただ事じゃないと思ってね。大将、これ提携しないと大騒動になります。理由は後で説明しますから早く!!」シューゴ「わ、分かりました。大変お待たせしました、喜んで業務提携させて頂きます!!詳細は後日・・・。」パル
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑯

-⑯ 業務提携における提案- 大将・シューゴは不思議で仕方が無かった、どうして1国の王が拉麵屋を経営して自分の店と業務提携を結ぼうと考えたのだろうか。 前者の疑問は本人の発言で解決したがどうして自分の店と?パルライ「理由はシンプルですよ、プライベートで数回食べに来た時全てのメニューが美味しかったので。実は丁度、この国に支店を出したいと思っていたのですよ。」シューゴ「お褒め頂き光栄でございます。」 1国の王を前にどうしてもいつもの調子が出ずに腰を低くしてしまうシューゴ、しかも自分達の商品を素直に「美味しい」と言われた事が本当に嬉しくなっていた。その王が自ら業務提携の提案・・・、願ったり叶ったりだ。勿論、断る理由はない。シューゴ「謹んでお受けいたします。」パルライ「やめて下さいよ、これからは共同経営者、いや仲間ですよ。フランクにお願い致します。」シューゴ「では、どういたしましょう・・・。」 頭を抱えるシューゴ達の前に雑貨屋店長のリッチ・ゲオルが突然現れた、その姿に驚いていたのはどちらかと言えば王の方だ。ゲオル「こんにちは、明かりがついてたので入ったのですが店やってますか?」シューゴ「あ、ゲオ・・・。」パルライ「師匠!!」 ネクロマンサーであるパルライは偉大なリッチであるゲオルの魔力を受け、必死に魔法の修業をしていた身なのだ。ゲオル「パルライじゃないか、何でここに・・・。どうやら俺いちゃ駄目な空気だね・・・。」 その場の雰囲気を察した大魔法使いがすぐにその場を後にしたので2人は業務提携についての話し合いを続けた。パルライ「えっと・・・、どこまで話しましたっけ?」シューゴ「これから私達は共同経営者で、フランクに行こうとおうさ・・・、いやパルライさんが丁度仰って・・・。」パルライ「ははは・・・、フランクになりきれていませんよ。もう私の事を王と思わないで下さい、良ければ呼び捨てでも構いませんよ。」シューゴ「恐れ多いですが・・・、パルライ?」 シューゴが試しに呼んでみると目の前の共同経営者はにこやかに笑った。パルライ「うんうん、これからよろしくシューゴ。」 それから暫くの間2人の話し合いは続き、いつの間にか2人は昼間から堂々と友達の様に朗らかに呑んでいた。2人共調理場で呑む立派なキッチンドランカーだ。 提携するに当たってパルライから
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-20
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑰

-⑰ 従業員面接開始したけど- 業務提携の話し合いが上手く行き過ぎたが故に臨時休業とした拉麺屋の業務をすっぽかして昼間から堂々と呑んでいるシューゴとパルライを遠くに見ながら、自ら所有するビルの一部を提供してオーナーとして関わる事になった倉下好美はこちらもまた自らがオーナーとなりもうすぐ開店する予定であるコンビニのオープニングスタッフも併せて拉麺屋の従業員採用面接を行っていた。 自分が採用面接の面接官をするだなんて思っていなかった上に、異世界。面接官をしている好美の方が多分緊張していたであろう雰囲気の中で、メモしておいた通りに必要事項を確認していった。好美「どうぞ、お座りください。私、今回オーナーになる予定の倉下好美と申します。気軽に好美って呼んで下さい、まだ実感が湧いていないので。宜しくお願いします。」 事前に決めておいた台詞を面接相手に向けて言うと、この世界の面接において必ず最初に行うべき事をすることにした。好美「では、早速ギルドカードをご確認させて頂きますね。」 この世界においてギルドカードは履歴書も兼ねているらしく、表面には氏名や種族などは勿論の事、所有スキルや資格などがある程度記載されている。表面に記載しきれなかった情報は、特殊な魔力によりギルドカードに触れた瞬間頭に直接流れ込んで来るというのだ。しかし、好美達転生者の持つスキルや資格、そして経歴などは特殊過ぎて情報を入力できないそうだ。 「そう言えば光さんが初めてこっちの世界でパン屋の面接を受けた時も前の職業を聞かれたって言ってたもんな、こういう理由なんだ」とふと思いながら預かったギルドカードを片手に面接を続けていった。好美「えっと・・・、ニクシーのピューア・チェルドさんですね。このお仕事の前はどの様なお仕事をされていたのですか?」ピューア「こちらに来させて頂く前は寿司屋で板前を致しておりました、勿論調理師免許資格も持っております。」好美「ご自分でネタを切って・・・、ですよね。」ピューア「勿論そうです、自分で言うのもなんですが私魚捌くの得意でして。」好美「当店ではお肉系統や麺類がメインなのですが大丈夫ですか?」ピューア「はい、私お肉や麺も大好物なので。」 肉料理と麺に関しては好きこそものの上手なれというやつかと好美なりに理解しようとした。ただ人魚が魚料理って・・・、何処か皮肉な
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-05-20
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4. 「異世界ほのぼの日記2」⑱

-⑱ 痺れを切らしたオーナー- 自分だけが面接を行っているのにも関わらず、仕事をほったらかしてずっと呑んでいる2人を見てイライラしていた好美は正直今日はピューアで終わりにしようと思い始めていた。 その上、ピューアはこのマンションの住人な上に自分と同じ夜勤を希望している。という事は今のうちに呑み仲間になっておいても損は絶対ない、いやなるべきだ。それに経営学を学んでいる上に調理師免許持ち、正直寿司職人をしていたこの人の、いやこの人魚(ニクシー)の魚料理を肴に美味い日本酒を呑んでみたい。好美「丁度今日の仕事は終わりにしようと思っていたんです、というよりあそこをご覧頂ければ分かるのですがこの店の大将と共同経営者がさっきから仕事をサボって呑んでいるので1人仕事をしているのが馬鹿らしく思えてきまして。よかったら材料費は出しますのでピューアさんのお料理でご一緒に呑ませて頂けませんか?一応、オーナーとして料理の実力も知っておきたいですし。」ピューア「分かりました、ではご一緒にお店に行きましょう。」 2人はビルを後にし、ゲオルのお店へと向かった。店に着くとそこには転生者の先輩である光がいて、店長と何やら相談をしていた。光「噂をすれば影ってやつね。好美ちゃーん、こっちこっち。」好美「光さん、どうされたんですか?」 光は好美の店、特にコンビニについての相談をしていた。面接等で忙しくしている好美を気遣っての事だった。光「実はね、好美ちゃんが開くコンビニの商品の流通ルートについて相談してたのよ。」ピューア「えっ、好美さんがやるのって拉麵屋じゃなかったんですか?」好美「いや、私は1階のスペースを2店舗分貸してオーナーとして関わるつもりなんですが、一先ず拉麵屋とコンビニの面接を同時に行っていたんです。それに今度から夜勤で王宮の見回りの仕事をする予定ですし。」ゲオル「他でもない光さんの頼み、私が両店舗の流通ルートを確保させて頂きます。」好美「本当ですか、私本当に疎くて分からない事だらけだからずっと悩んでいたんです。」 好美が商人の先輩であるゲオルの行いに本当に感謝している中、光は横の女性について気になっていた。少し青みがかった金髪で、絹の様な眩しい位の白い肌。本当に人間なのか、いや本当は人間ではないのか?光「こちらの方は?」好美「拉麵屋のナイトマネージャーとして働
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