Semua Bab 強引な後輩は年上彼女を甘やかす: Bab 91 - Bab 92

92 Bab

10_3 初めての旅行 姫乃side

「ねえ、樹くんは行きたいところないの?」「俺は姫乃さんが喜んでるのを見てるのが好きだからなぁ」「でも私も樹くんに喜んでもらいたいよ」「またそういう可愛いことを言う」私ばかりがいつも喜ばせてもらっている気がして、なんだか気が引けてしまう。私だって樹くんに喜んでもらいたいと思っているのに。樹くんは「そうだなあ」と顎に手を当てて少し考え込むと、人差し指をぴっと立てて言った。「じゃあ大河ドラマ展なんてどう?」「!!!」大河ドラマ展だなんて、なんて素敵な響き。 毎週楽しみに見ている大河ドラマ。その展示物を見に行くなんて夢のようだ。でもそれは完全に私の趣味であって……。 そうこう考えているうちに勝手に顔が緩んでいたらしい。 樹くんはお腹を抱えて笑い出した。「姫乃さんわかりやすっ。よくそれで今まで彼氏がいるって思われてましたね」「むー」「はいはい、ごめんごめん」樹くんは笑いながらも両手を挙げてお手上げのポーズをした。「でも大河ドラマ展なんて、遠いじゃない。この辺じゃないよね?」「旅行ってことで」「旅行?!」彼氏と旅行とか、夢のようだ。 え、本当に? 夢? 現実?あれこれと考えていた私は、どうやら百面相になっていたらしい。 そんな私を見て樹くんはまたお腹を抱えて笑った。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-13
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10_4 初めての旅行 姫乃side

青い空、白い雲。 絶好のお出かけ日和な本日、なんと彼氏と旅行です!楽しみすぎて昨日はなかなか寝付けなかった。我ながら遠足前の子供の様で笑ってしまう。それだけ楽しみだったってことなんだけど、ウキウキワクワクしながら乗り込んだ電車で、こともあろうか私は樹くんの肩にもたれて寝てしまった。「乗り換えますよ」その声でようやく目を覚ます始末だ。「ああっ、寝ちゃってた。ごめんね、重かったでしょう」「いや、可愛くてずっと見ていられたよ」「起こしてよー」「あはは」笑われて恥ずかしい。でも、樹くんは前よりもよく笑うようになった気がする。相変わらず会社ではあまり笑わないけれど、私といるときはよく笑ってくれる。私といると楽しいって思ってくれていたら嬉しいのだけど。それくらいは自惚れてもいいだろうか。「荷物持つよ」言うや否や、私のカバンをひょいと取られた。「ありがとう」樹くんの言動に、いちいち胸がきゅんとなる。 会社で備品を男性に運んでもらったことはあるけれど、こうやって自分の荷物を持ってもらうのは初めてのことだ。……いや、そんなことない。樹くんはスーパーでも買い物袋を持ってくれていた。いつも本当に優しい樹くんは、私のことを甘やかしすぎだと思う。でもそれがすごく心地よくて、今さら抜け出せる気がしない。「やっぱり自分で持つ。その代わり、……手、繋ぎたいな」駆け寄ってそう主張すると、樹くんは目を細めて柔らかく笑った。「了解」ぎゅっと握られた手は、あたたかくて優しい。じんわり伝わってくる樹くんの体温が、恋人だって主張してくれてるみたいで嬉しくてたまらない。それにしても、隣に立つ樹くんは本当にかっこいい。背が高くスラッとしていて、イケメンだなぁなんてじっと見つめていたら……。「なに? キスしてほしいの?」「えっ、違うっ」「なんだ残念」繋いだ手が引き上げられたかと思うと、手の甲に軽くキスが落とされた。カアアッと熱くなる頬。ドキドキ速くなる心臓。「これで我慢しとく」何事もないかのように歩き出した樹くんに引っ張られる形で、私も歩き出す。目的地に着く前から甘ったるくて、この先身が持たない気がした。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-08-14
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