「明彦さん、どうぞ」明彦はゆっくりと語り始めた。「高橋グループには、長年様々な活動を行ってきた児童慈善基金がある。宣伝はあまりしていないが、今回の件で話題になったのは、PR動画の影響もあるだろう。そこで考えたんだ。この機会に、あなたに基金のイメージキャラクターになってもらえないだろうか。きっと宣伝効果は抜群で、高橋グループの評判もさらに上がる。凛さんにもメリットがある。まさにウィンウィンだ」「えっと......」凛は困った顔をした。「どうしたんだ?」明彦は不思議そうに尋ねた。「何か困る事でも?」「確かに良い話だが......私はただのカメラマンだよ。今回話題になったのは、本当に偶然な
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