《来たー! キュア配信! ウォーター頑張って!》 《あれここ俺の大学じゃん!? お願いウォーター! 大学を守って!》 配信が始まり早速コメントが流れる。私はそれに飄々とした言葉で返し彼らの心の支えになってみせる。 周りにはもう人が居ないこともあり亀のイクテュスは私しか見えていない。とりあえずは大変良い状況へと好転してくれた。 「さぁ……みんなの笑顔をっ……!!」 一瞬足元がおぼつかなくなる。その時間に奴は甲羅に籠り回転しながら私の方に突っ込んでくる。 私は垂直に跳び躱すが一瞬回避が遅れたせいで回転の衝撃波に足先が持ってかれて激しく回される。そのまま上手く体勢を立て直せず地面に激突してしまう。 「ガハッ……!!」 これだけならキュアヒーローの変身もあるし大したダメージではない。しかし背中から落ちたせいで硝子の破片が更に食い込む。 口の中にほんのりと血の味がし鉄臭い不快な匂いと吐き気を催す味が広がる。 (だめ……吐いたら……!!) 私は口の中に広がる血液を飲み込み逆流してこようとするモノを必死に抑える。 《大丈夫……?》 《なんか今日弱くね……? 体調でも悪いのかな……顔色も悪いし……》 体からほんの少し力が抜ける。必死に我慢したものの私の痛みは視聴者の心配という感情に変換されてしまう。 「ごめんねみんな! 実は今寝起きで飛び出してきたから……でも今ので目が覚めたよ! さぁ〜ウォーミングアップは終わり! ここからが本番だよ!」 なんとか取り繕って私は歯を食い縛りながら立ち上がる。 (勝たないと……健さんに信介さん……それに波風ちゃんに危害が及ぶかもしれない……私がやらないと……!!) アルテマやノーブルが助けに来てくれれば嬉しいが、こんなすぐ来れるとも考えにくい。とはいえここで私が逃げたら被害が拡大してしまう。 やるしかないんだ。たとえ自分がどれだけ傷ついても、この街とみんなの笑顔を守るために。 ☆☆☆ 「高嶺……ボロボロなのに……!!」 大親友の彼女が異形の怪物の元へ向かって行ってしまった。そして戦闘を始めるが怪我もあり動きが機敏ではない。亀の突進に足を掬われて背中を地面に打ちつける。 「なんで……なんでアタシにキュアヒーローのことを言ってくれなかったのよ……!!」 いつも一緒に居てお互い隠
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-04-24 อ่านเพิ่มเติม