「巻き込んじゃって、ごめんね」真依は気まずそうに笑いながら、少しだけ弱音を漏らした。「別にいいって。高級ホテルに泊まりに来たと思えば、それなりに楽しんでるし」紗月はそう言って、あっけらかんと笑った。真依がハサミを手に持ったまま近づくと、紗月は思わず両足を引いて身を縮めた。「ちょっと、危ないってば。まずハサミ置いてよ!」「私を助けるいい方法、何かないの?」そう言いながら真依は距離を取り、また紙板の裁断に戻った。紗月は真依を見つめ、首を横に振った。「尚吾がはっきり否定しない限り、私たちが何を言っても意味がないわ。だから今は、とにかく彼があなたの部屋に来たことをあなたは知らなかったって言い張
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