「え、待って、僕のことが好きなの?何で?!僕だよ?!」「好きだよ、律くんのことが」「本当に?僕を?何で?」「どうして信じてくれないの。好きだからしょうがないじゃん」いつから好きだったの、そう尋ねるとすずちゃんは「秘密」と教えてくれなかった。最近小悪魔感がより前面に出てきて僕は華麗に踊らされている気がしてならない。むむ、と口を尖らせた僕に彼女はふわりと笑ってくれる。「嫌だって言っても、もう無理だよ」「うん。律くんの方こそ、やっぱり無しとかダメだからね」そんなこと言うわけないじゃん。天地がひっくり返ってもあり得ない。何なら今ここで一筆書いても良い。そう言うと「信じているから別にしなくて良いよ」と返ってくる。はぁ好き。もう無理。好きすぎて辛い。「ねぇ、すずちゃん」「うん」「・・・キスしてもいい?」恐る恐る、僕は聞いてみた。ストレートに尋ねた質問にすずちゃんは、恥ずかしげに顔を赤らめて僕から目を逸らした。もう、可愛くてしょうがない。今ここで食べていいと言われたら、僕はもう人目を気にせずとも食べに走るだろう。ただ、女の子のロマンを考えるなら、聞かずに多少強引にキスしたら良かったかもしれない。そう考えていると、すずちゃんは顔を赤くしたまま、覚悟を決めたかのようにゆっくりと口を開く。「律くん、私もね──っ」キスしたい。その言葉ごと飲み込ませるように、僕はすずちゃんに口付けた。「すずちゃん。好き、好きだよ」彼女の唇はとろけるように甘くて、柔らかかった。何度かぴとり、ぴとり、と唇同士をくっ付ける。うっすらと目を開けると、頰を赤らめながら頑張って受け入れようとしてくれているすずちゃんがいた。やたらと扇情的に見えるその表情に、僕の身体はこれでもかと疼く。理性よりも本能が優って、もっともっとと強請るようにして勢いのまま、僕はその小さな口の中に舌を差し込んだ。ぬるりと生温かい感触に驚いたのだろう。彼女は身体をビクつかせるが、抵抗することなくそのまま僕に委ねてくれていた。「な、ふっ、ふぁっ・・・ま、まって、りつく、ン」「・・・ごめん。もうちょっとだけ」この時やめていたら良かったのだろうが、調子に乗っていた僕はすずちゃんの息が上がっているのを分かっていながら、逃げていく彼女の舌を捕まえては吸って絡めてを繰り返す。あぁ、このままじゃやばいな。そう思い始めた時
Last Updated : 2025-07-09 Read more