「クビよ」黒のタイトスカートを身にまとった長身の美女が、冷たい声で告げた。目のやり場に困るほどの見事なボディラインに、伊吹嵐(いぶき あらし)は思わず唾を飲み込んだ。彼女はグループに突如送り込まれた副社長、自分の直属の上司である東田智子(ひがしだ ともこ)。二十七歳、海外帰りの博士学位持ち、ダブルディグリー。年収はなんと二百億円にのぼるという。その彼女が本日初出社し、さっそく社員との面談とリストラを大々的に始めた。「伊吹さん、君の番だ」人事が呼びに来て、ついに順番が回ってきた。嵐は緊張しながらオフィスに足を踏み入れるた。「東田社長、お呼びでしょうか」しかし、入った瞬間、智子が床に倒れ、身体を激しく痙攣させながら胸が大きく波打っていた。思わず喉が渇き、血がたぎる。妙な衝動にかられ、近づきたくてたまらなかった。正面から見た顔は、後ろ姿以上に美しかった。そしてあまりに色っぽく、視線をそらせなかった。「出て行きなさい!」嵐の姿を見た彼女が、歯を食いしばって怒鳴った。驚いてその場を離れようとした瞬間――「待って!お願い……助けて……!」背後から響いたのは、必死の懇願だった。見捨てることができず、振り返った。足早に駆け寄ると、脈をとり、顔色を見て、様子を聞きながら診察を始めた。手つきは実に慣れていた。嵐は普通の人間ではなかったからだ。智子の体温は異常に高く、頬は真っ赤に染まり、呼吸も荒かった。両手で無意識にレースのブラウスを引き裂こうとしている。嵐の表情が一変した。「東田社長、誰かに毒を盛られましたね。服用させられたのは『合歓散』という強力な媚薬です。このままだと、三分以内に全身が燃え尽きて死にます!助かるには……私の身体を使って、毒を抜くしかありません」智子の顔が一気に蒼白になり、苦しそうにうなずいた。嵐の目が鋭くなった。「それでは失礼します」次の瞬間、嵐は彼女の服をすべて引き裂き、その身体に覆いかぶさった。「や、やめ……っ!」顔面蒼白となった智子。まさかそんな解毒方法だとは思ってもいなかった。抵抗しようとした時には、すでに意識を手放していた。十分後……「東田社長、すみませんでした。あなたが初めてだったとは知らなくて……ゆっくり休んでください。私はこ
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