「いらっしゃいませ!」「なんだ、外のボロいのは見せかけで、掘り出し物があったりするかと思ったら最悪だな」男は店に飾ってある鉄の盾の値段を見て言った。「はぁ?ぼったくりか?ただの鉄の盾でこれはないだろ?」「はぁ、ただの鉄の盾ではなくちょっとした魔法を付与してあるので」「よく見たら、店中初心者用の武器や防具だらけじゃねーか?」(それで間に合うから…)「だいたい、俺の事知らないってモグリか?俺はあの(・・)有名な新進気鋭パーティー‘紅蓮の獅子’のリーダーだぜ?」「はぁ(だからどうした?)」「初心者用の武器や防具に用はないな」そのとき、うちで飼ってるリルリルが「グルルルル」と威嚇した。「へっ、犬ころの威嚇なんて怖くねーよ。多分もう来ねーよ」俺の店はただの武器や防具を売っているわけではなく、それにその時に適した魔法を付与しているので、値が張る。あいつが見た鉄の盾は…確か防御力マシマシの魔法を付与してるし、盾も自動再生するようにしていたはず! それと、看板犬のリルリルは俺が使役しているフェンリルの仔犬バージョン。そのままの姿で店にいさせられないからね。 そんな俺は、知る人ぞ知る伝説の剣士&魔法使いのルーフェス(平民)。 いやぁ、功績から騎士爵って話もあったんだけど、貴族の付き合いは面倒だから断った。 多分さっきの‘赤い猫?のリーダー’と戦っても俺が勝つ自信はある。駆け出しのひよっこと戦ってもなぁ。若手は育てた方がいいに決まっている。 そんなわけだけど、王様からの依頼で剣と盾がそれぞれ100。弓も100。矢が1000。と依頼があったけど、「無理です」と突っぱねて、(だって剣は切れ味抜群に付与。盾は前述の付与。弓は弦が切れないように、矢は命中率100%を付与)は体力的に無理。「全部10分の1しか納品できませ~ん」とお返事をしました。 矢の命中率100%は魔法で付与できるけど、弓矢を扱う人間の技量がド下手になっては元も子もないだろう? 剣だって、愛剣を大事に自分で研いでナンボじゃないのか?俺だけなのか?俺は研いでたぞ? 店の宣伝もしなきゃなぁ。「いらっしゃいませ~」 ん?俺はその時に来た超初心者のパーティーを店の宣伝に使おうと考えた!隠れ王家御用達なんだけどね。そう言えば店の名前決めてなかったなぁ。 店の名前、『リルリルがいるよ♪
Terakhir Diperbarui : 2025-07-10 Baca selengkapnya