伝説の男、無双しながらショーバイする。

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last updateLast Updated : 2025-07-11
By:  satomiUpdated just now
Language: Japanese
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伝説の男、ルーフェスは商人をしている。もちろんただの商人ではない。ちょっと弱そうな武器や防具も実は彼が付与魔法をかけてあるので、強力。 当初は看板犬(?)のリルリル(フェンリル)だけだったけど、徐々になんだか従魔が増えています!

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Chapter 1

第1話 伝説の男の店

「いらっしゃいませ!」

「なんだ、外のボロいのは見せかけで、掘り出し物があったりするかと思ったら最悪だな」

男は店に飾ってある鉄の盾の値段を見て言った。

「はぁ?ぼったくりか?ただの鉄の盾でこれはないだろ?」

「はぁ、ただの鉄の盾ではなくちょっとした魔法を付与してあるので」

「よく見たら、店中初心者用の武器や防具だらけじゃねーか?」

(それで間に合うから…)

「だいたい、俺の事知らないってモグリか?俺はあの(・・)有名な新進気鋭パーティー‘紅蓮の獅子’のリーダーだぜ?」

「はぁ(だからどうした?)」

「初心者用の武器や防具に用はないな」

そのとき、うちで飼ってるリルリルが「グルルルル」と威嚇した。

「へっ、犬ころの威嚇なんて怖くねーよ。多分もう来ねーよ」

俺の店はただの武器や防具を売っているわけではなく、それにその時に適した魔法を付与しているので、値が張る。

あいつが見た鉄の盾は…確か防御力マシマシの魔法を付与してるし、盾も自動再生するようにしていたはず!

 それと、看板犬のリルリルは俺が使役しているフェンリルの仔犬バージョン。そのままの姿で店にいさせられないからね。

 そんな俺は、知る人ぞ知る伝説の剣士&魔法使いのルーフェス(平民)。

 いやぁ、功績から騎士爵って話もあったんだけど、貴族の付き合いは面倒だから断った。

 多分さっきの‘赤い猫?のリーダー’と戦っても俺が勝つ自信はある。駆け出しのひよっこと戦ってもなぁ。若手は育てた方がいいに決まっている。

 そんなわけだけど、王様からの依頼で剣と盾がそれぞれ100。弓も100。矢が1000。と依頼があったけど、「無理です」と突っぱねて、(だって剣は切れ味抜群に付与。盾は前述の付与。弓は弦が切れないように、矢は命中率100%を付与)は体力的に無理。「全部10分の1しか納品できませ~ん」とお返事をしました。

 矢の命中率100%は魔法で付与できるけど、弓矢を扱う人間の技量がド下手になっては元も子もないだろう?

 剣だって、愛剣を大事に自分で研いでナンボじゃないのか?俺だけなのか?俺は研いでたぞ?

 店の宣伝もしなきゃなぁ。

「いらっしゃいませ~」

 ん?俺はその時に来た超初心者のパーティーを店の宣伝に使おうと考えた!隠れ王家御用達なんだけどね。そう言えば店の名前決めてなかったなぁ。

 店の名前、『リルリルがいるよ♪』でいいかな?面白そうだからこれで決定しちゃおう。そのうち、うちの武器をイカツイ戦士のオッサンとかが買いに来るようになったら、そのオッサンはこの店に来るときに「うむ、ちょっと『リルリルがいるよ♪』で武器を調達してくる」とか言うんだぜ?ちょっと笑える。看板で出すわけじゃないし、もっと楽しめる名前にしようかな♪

 『リルリルLOVE♡』とか?

 あ、お客さんがいるんだった。うん、初心者っぽいから合格!俺も付き合うから、一緒にダンジョンに潜ろう!リルリルもいるよ♪

 「うちの商品は全部無料で提供するから、俺とこのリルリルと一緒にダンジョンに潜ろう!」

 初心者パーティーのリーダーらしき男は答えた。

「俺らは初心者の集まりだし…」

 リーダーらしき男は頬をポリポリ掻いている。

 無視して話を進めよう!

「うーん、リルリル…実はフェンリルなんだよね」

 俺は顔をポリポリ掻きながら答えた。仔犬姿じゃ信じられないかな?

「えっ、伝説の…魔獣…。今は仔犬にしか見えない……」

 リーダーらしき男は腰を抜かしかけた。…そんなに驚かなくても。可愛いのに…。

「一応、この店の看板犬してもらってるから。それで、ダンジョンなんだけどさぁ。リルリルも連れて行こうと思ってるし」

「いやいや、伝説の魔獣を従えているんですか?あなたは何者なんですか?」

「平民のルーフェスって名前です。特技は武器とかに魔法を付与できること。職業は剣士と魔法使い。今は魔剣士って言うの?いやぁ、最近の言葉はわかんないね。もうすっかりオジサンだよ(笑)」

「「ははーっ」」

 初心者パーティーの皆様が平身低頭どころかドゲザをした。俺の話は聞いてたんだろうか?

「いやいや、頭を上げてください。俺の目的は、この店の宣伝をすること。君達はダンジョンに潜れば多分かなりレベルアップするだろう?」

「たしかに……」

よし、もう一押しだ。

「そ・こ・で、俺が魔法を付与した武器・防具を装備してもらう。見た目、弱々の超初心者装備だけど、俺が魔法を付与してるからねぇ」

「付与で普通レベルの武器・防具まで上がってるんですか?」

「うーん、まず剣の切れ味は最高だろ?防具は軽くて魔法も効かないし、物理攻撃に耐性もある」

「それって無敵じゃないですか?」

 まあ、そうなんだけど。今回はこの店の宣伝用で大サービスだな。

「装備に胡坐をかいて本質的に弱くなってもらうのは、俺の望むところじゃないからな。武器・防具の提供は今回限りだ」

「楽しそうですね」

「だろ?普段バカにしてくるようなアホなパーティーを出し抜けるんだ、最高じゃないか?‘赤の猫’だっけ?」

「……もしかして‘紅蓮の獅子’ですか?彼らなんてきっと俺達みたいな弱小パーティーなんか眼中にないだろうなぁ」

遠い目でどこかを見てる。俺はちょっと呆れられた。……ショック。だってオジサンは物覚えが悪いんだもん!

「あー、それが本名?馬鹿にしてきたし、本質が見えてないからどうでもいい」

 興味ないし。ダンジョンで多分俺らの敵じゃない。

「じゃ、契約な」

 俺と超初心者パーティーは契約をした。俺の方からは100%魔法付与した武器・防具を貸すから、一緒にダンジョンに潜る。彼らは一緒にいることで得られる経験値で大幅レベルアップ。

 商人としては、きちんと契約書を書いた。

 そういえば、俺の名前売れてるんだな。知らなかった……。店の看板には出さないでおこう……。思えば、初心者パーティーにはリルリルが威嚇しなかったな。威嚇する・しないの基準はなんなのだろう?不思議だなぁ?

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