巣に戻った。追放の話も伝えた。「ふーん。ついに王もそういう手に出たって感じだね」 意外とカナエの反応が薄い。「この子達はどうしよっか?」 この子って十分デカいが……。「魔物だから、国境は勝手に越えていいだろう?えーと、目的地は東の方の国って聞いたけど?」「それなら、パンズかなー?」 よくわからんが、とにかく追放だし行ってみよう。 親父よ……話を聞いてるんだろ?レイカに夢中じゃないよな?『あ、パンズね。了解。明日でもこの国の国境で待ち合わせするかー?』 国境……たくさんあるんだけど。『一番東に近いところ!カナエちゃんならきっとわかる!それじゃーな。俺は今日もレイカちゃんを愛でるぜ』はい、そうかい。「カナエー、明日一番東に近い国境で親父たちと待ち合わせってことになった。ところで、お前は家族に何も言わなくていいのか?」「んー?別に私は『追放』じゃないから。ライガの家だけでしょ?」「何言ってんだ?お前もだよ」「へっ?何で?」「スナキツネとか翼竜とか育てまくって、愛されてるからじゃねーの?」「嫉妬?王から。今更だけど、嫌だなぁ。あ、家族に言わなきゃ。急ぎ伝えてくる」 翼竜に乗ってカナエの家の上空まで行き、そこから魔法でのんびりと下降した。カナエのみ。カナエは家族に事情を説明し、今生の別れとなる。……かと思ってたのに、カナエ父は「嫌だー」と駄々をこねて、結局カナエの家族も共に移動となった。 翼竜、3人乗せれて良かったね。大好きなカナエのためだもんね。 翌日、俺とカナエの家族は東に最も近い国境にいた。親父たちの姿は見えない。何故だろう?わかるがわかりたくない!親父、方向音痴なんだよな……。最も近いってわかるのかな?おふくろ、なんとかしてくれよ、そこ重要だから! 親父ー、また『迷子』してるのか?とにかくおふくろに頼って移動すべし。 おぉ、すぐ傍にきた。セコイぞ。おふくろの魔法使ったな。いや、使えって言ったの俺だけどさぁ、家から俺らのとこまでワープみたいなのはズルくねー?俺らは懸命に最も東の国境まできたのに。「スナキツネとかはどうしたんだ?」「あいつらに国境はないだろう?勝手についてくる。で、適当な場所を探すさ」と答えておいた。 現時点で適当な場所の見当もつかない。ついてくる間に、誰かに討伐されないといいけどな。 国境にて「この国
Terakhir Diperbarui : 2025-09-27 Baca selengkapnya