「──なん、そんな……」 俺は、谷島の言葉に唖然として言葉が詰まってしまう。 そんな事をしたやつが、いるのか? しかも、茉莉花さんのチームにいるチーム長が勤めていた前職場に? 「まあ、現場の記録を見て……俺がそう考えただけで、真実かどうかは分からない。だが、取ってつけたような供述や検証写真……杜撰過ぎる。……考えたくはないが、当時こちら側の人間に金を握らせて……殺人を交通事故で処理させた……そう考えるのが妥当だろう」 「ちょ、ちょっと待ってくれ……。そんな事を俺に話してしまって大丈夫なのか!?」 「……俺の考えを口にしてるだけだ。本当にそうなのかは調べないと分からない」 「調べようがあるのか?」 「……どうだろうな。加害者は既に死亡しているし、被害者も──」 そこで言葉を切った谷島は、ちらりと俺に視線を向ける。 どこか言いにくそうに目を伏せたあと、口を開いた。 「……被害者は、今も意識不明だ」 その言葉を聞いて、俺は言葉を失う。 加害者が死んでいて、被害者も、意識不明状態……?それじゃあ、話を聞くにも聞きようがない。 どう、この事件を調べるって言うんだ。 俺がそう思っていると、谷島が突然この事件とは無関係の事を聞いてきた。 「憧れの君の実家は、人に恨まれてはいないか?」 「──は?」 茉莉花さんの家……? 藤堂家が……?なぜ急に藤堂の事を。 俺の疑問が顔に出ていたんだろう。 谷島は真剣な表情のまま、もう一度同じ事を口にした。 「藤堂家は、人に恨まれてはいないか?」 「茉莉花さんの、家が……?どうして、そんな事……」 嫌な予感がどんどん膨れ上がる。 藤堂家が、人から恨まれていないか? どうしてそんな事を聞いてくる。 それに、被害者が今も意識不明のままって……。 ふ、と俺の頭に眠ったままの茉莉花さんのお母様の姿が思い浮かぶ。 いや、そんなはずは。 だが、だからこそ谷島は藤堂家が恨まれていないか、と聞いてきたのか? 意識不明の被害者って言うのは──。 「被害者は、藤堂羽累。お前が長年焦がれていた憧れの君の母親だよ……」 ガツン、と頭を殴られたような衝撃が走る。 何で。 どうして。 茉莉花さんのお母様が。 「だから、聞いたんだ。藤堂は人に……他家に恨まれていないか、って……。法に触れる事をやらかし
ปรับปรุงล่าสุด : 2025-12-20 อ่านเพิ่มเติม