放課後、今日は私達の班が日直だった。私は大きな黒いビニール袋を提げ、ゴミを捨てて戻ってきた。すると、彼氏が私の親友といちゃついているのが見えた。彼氏は私の親友の顎を軽くいじる。親友は手を伸ばし、彼の首に腕を回す。私は頬の内側をぐっと噛んだ。静かに二人の会話に耳を澄ませる。「いつ彼女に別れ話するの?」私の十年以上の親友は今、彼氏の襟元をいじりながら、私と別れるよう唆している。私は窓の外に立ち、無表情でその二人を見つめていた。いつからだったか、もう忘れてしまった。放課後の帰り道が、私と、彼氏の坂本拓海(さかもと たくみ)、そして親友の木下千夏(きのした ちなつ)の三人になったのは。俯いて、夕日に長く引き伸ばされた自分の影を見つめる。隣にある二つの影は、もうくっついてしまいそうだった。校門のそばには、定期テストの成績優秀者を貼り出す掲示板がある。私の名前は、今回も学年一位だった。「晴香、どうしてそんなにすごいの、いつも一番で」親友が私の腕を揺らし、にこにこと笑いながら褒めてくれる。拓海は傍らで冷笑した。「成績がいいからって何になるんだよ、どうせ地味な……」それ以上の言葉は、彼の口から出てこなかった。親友が彼の腕を軽く叩いたからだ。「どうしてそんなこと言うの!知ってるでしょ、彼女、家の事情がよくないって……勉強に頼るしかないんだから」口ではそう言いつつも、彼女が拓海の腕に置いた手は、離されることがなかった。そして、思いやりに満ちた瞳で私を見つめる。「晴香、今夜GNRに行くんだけど、勉強するから来られないよね?」「……」彼らが言うGNRとは、パーティー会場のような場所だ。拓海のような金持ちの御曹司たちは、海外留学が決まっていて、勉強する気などさらさらない。金曜の夜は、大抵そこで遊んでいた。千夏がこう尋ねてくるのは、私がついて行かないと確信しているからだ。それに、拓海のバイクは二人乗りだから、三人では乗れない。私が頷くと、案の定、千夏はごく自然に拓海の後ろの席に座った。私は二人が猛スピードで走り去っていくのを見つめる。きれいさっぱりと、私を置き去りにして。夕日が街の境界線に沈み、私は地面にしゃがみこんで、手持ち無沙汰に自分の指をいじっていた。と
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