ぐうっと内奥深くにまで欲望を埋め込んだ千尋が、一度律動を止め、和彦の両足の間に手を差し込んでくる。中からの刺激によって和彦のものは、はしたなく透明なしずくを滴らせながら、反り返って震えていた。 もっと反応しろといわんばかりに扱かれ、和彦は懸命に嬌声を堪える。和彦のその反応に、千尋はひどく興奮したようだった。緩やかに腰が動かされ、狙い澄ましたように最奥を突かれる。 室内に、二人の妖しい息遣いと、湿った淫靡な音が響いていた。 そこに突然、障子の向こうから声がかけられた。「――先生、起きているか」 三田村だった。ビクリと体を震わせた和彦は、いまさら隠すようなことではないのに、何も答えられなかった。いくら声を取り繕ったところで、必ず三田村に今の状況を悟られる。 和彦の動揺を察したのか、いきなり千尋が大胆に腰を使い、和彦の体は激しく前後に揺さぶられる。声を押し殺せなかった。「ああっ、うっ、うあっ、ああっ――」「いいよ、先生。ものすごく、中が締まってる。俺が突くたびに、ビクビク痙攣して、悦んでる。俺だけじゃなく、オヤジや三田村にも、同じことされたら、こんなふうに反応してるんだよね」 腰を抱き寄せられ、丹念に内奥深くを突かれると、息も満足にできないほど強烈な快感が迸り出てくるようだった。それに、あえて外の三田村に聞かせるような言葉に、ひどく官能を刺激される。「千、尋……。千尋、もう、もた、ない……」「うん、俺も、もう限界」 そう応じた千尋が、力強い律動を繰り返し、和彦は翻弄される。なんとか自らの手で扱いて絶頂に達すると、それを待っていたように千尋の動きが速くなり、限界まで高ぶった欲望が一息に内奥から引き抜かれる。 一応、和彦の体の負担を考えてくれたらしく、千尋も最後の瞬間は自分の手の中で迎えたようだ。 剥ぎ取られた浴衣で後始末をされ、和彦は仰向けにされる。のしかかってきた熱い体を両腕で抱き締めてやると、千尋は満足そうに吐息を洩らした。和彦は、千尋のその反応にほっとする。
Huling Na-update : 2025-11-26 Magbasa pa