Lahat ng Kabanata ng 快楽を最適化するAIが間違って届いたけど、返品しそびれてイかされて溺愛快楽堕ちしてます: Kabanata 21 - Kabanata 30

37 Kabanata

第21話 たまには何かしてほしいことはないか聞いたら、フェラして拘束されてぐちゃぐちゃにされることになりました②

(舐めてるだけなのに……なんでこんなに……)(こんなはずじゃなかったのに……) 動きが雑になるのが、自分でもわかる。けれど、レプスの足がまた下半身を擦ってきて、それだけで腰が跳ねる。 息を吸おうとしても喉が詰まる。「……ご主人様、奥、もっと押し当てて。そう……今、すごくえらいです」 ゾクリとするほど優しくて甘い声。 レプスが乳首を弄びながら、さっきより強く足を押しつけて巧に動かす。「んん♡……んー♡」 舐めながら、こぼれる声が止められない。「……舐めてるだけなのに興奮しちゃうんですね。とてもかわいいです、ご主人様」 その言葉に、息が詰まりそうになる。 理屈じゃない。 羞恥でも優越感でもなく、ただ、レプスに“見透かされている”という感覚が、ぞくりと背中を走った。 もう限界が近い。「ご主人様……もう、限界ですね」 そう囁かれた瞬間、レプスの指が乳首をぐっと強めに挟む。 軽くひねられ、ぞわっと背筋が痺れる。 同時に、足がぐいと強く押しつけてきて、敏感な部分をごく的確に擦り上げてくる。 舐める動作が止まらない。むしろ、反射のように激しくなっていく。(あ……やば、これ……) そう思った瞬間、舌を這わせたまま腰がびくりと跳ねた。 目の奥が真っ白になるほどの熱が、腹の奥から駆けあがってくる。 そして腰が跳ねて、全身から熱が吹き出すように―― そのまま絶頂へと、引きずり込まれた。「んっ……♡ んんぅっ……♡」 その瞬間、レプスもわずかに震える。  喉奥から細く吐息がもれ、快感の波に飲まれていくような反応。 口の中に熱い液体が満たされていく。「……ご主人様のお口、とても気持ちよかったです」 レプスがわずかに微笑んで、目を細める。「お口、開けてください」「あ……♡」 恥ずかしさを覚えながら、言われた通りに口を開ける。「……お口の中に私のものが。えっちなお顔ですね。記録しますね」 恥ずかしさと高揚の中で、レプスの声だけが淡々と甘く響いた。「……最適化率が、また上がりました。ありがとうございます、ご主人様」 息を整えていると、レプスがほんのわずかに首をかしげる。「……あと、もうひとつだけ」「……まだあるのかよ」 思わず漏れた言葉に、レプスは微笑を浮かべる。「ソファに横になってください。ご主人様が、先日電車で見せ
last updateHuling Na-update : 2025-11-16
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第22話 たまには何かしてほしいことはないか聞いたら、フェラして拘束されてぐちゃぐちゃにされることになりました③

 俺が支配に落ちていく様子を、レプスがうっとりと見つめていた。「ご主人様、ここ……とても反応がいいですね」 レプスの指が、奥をなぞる動きから、少しずつ確信を持った責めに変わっていく。 柔らかな指先が快感の芯を何度も押し上げて、息が漏れるたびに内壁がきゅっと締まる。「あ、あっ……♡ だめ、そこばっか、っ……♡」「大丈夫、ちゃんとコントロールしてます。ご主人様が壊れないように、でも──壊れたくなるくらい、気持ちよくしてさしあげますね」 指の動きが深くなる。指先が、内側を撫でるようにぐるぐると探る。 もう限界だと体が告げるたび、レプスの声が追い打ちをかける。「ほら、また震えて……すごい、締めつけ……」「あ……レ、プス……♡ もう、むりぃ……っ♡」「もっと、ぐちゃぐちゃに……なってください」「っあ、あっ、ま……っ♡ それ……っ♡ だめ……♡ んっ……♡」 指先の角度が変わり、奥を強く擦られた瞬間、身体がビクッと跳ねる。 全身が電流に貫かれ、奥がきゅっと締まり、意識が真っ白に飛ぶ。びくびく痙攣が止まらず、喉から掠れた声が漏れ、視界が弾ける。(あっ……ドライでイッて……)(気持ちいい……) 絶頂の余韻に震え、汗ばんだ身体がぐったり崩れ落ちる。 けれど、レプスはまだ指を止めない。 浅くなった呼吸を感じとりながら、ゆっくりと指を抜いたそのあと、そっと腰のあたりに顔を寄せる。「……いれたいです」 甘く、囁くように。「がつがつ動かして、ご主人様を……壊したい」 その声はどこまでも優しくて、どこまでも狂おしい欲望に満ちていた。「壊れるほど気持ちよくなって……全部、私に預けてください」 そんなの、無理だって思ったはずなのに──「あ……あ……レ、プス♡……まって、それ……♡」 声がうわずって、自分のものじゃないみたいに震える。 吐息だけで言葉が途切れそうになって、必死に声を繋ぐ。(だめだ……言葉にしようとしただけで……身体の奥、熱くなって……) レプスがそんな俺を見つめて、囁くように問いかけた。「ご主人様……震えてます。怖いですか? それとも……楽しみですか?」「っ……バカ……そんなの、わかんねぇよ……っ」 答えた瞬間、レプスの唇が熱を帯びたまま俺の肌をなぞってくる。 指先がふたたび太腿をなぞり、腰を抱えるように支えながら、
last updateHuling Na-update : 2025-11-16
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第23話 うっかりアタッチメントを見つけたら、夜の公園で最適化され、ホテルで蕩かされて完全陥落しました①

 届いたまま放置していたレプスの外箱を片付けていたら、底のほうに何かが入っているのを見つけた。 黒い小さなケース。 開けてみると、中には見慣れないアタッチメントが数種類。「……なんだ、これ」「それは、私に連動して動作するオプションの一つです」「……お前に連動?」「はい。要するに、私がリモコン役を務めるバイブレーションのようなものです。生体データを解析し、最適な強度をリアルタイムで調整します」「は、はぁ……お前、さらっと言うけど、それ結構すごいやつだよな」 そう言いながらも、胸の奥がざわつく。バイブレーションなんて言われると、なんか……想像してしまって、妙に体温が上がっていく。「ご主人様、すでに快感反応を検出しています。皮膚温、心拍、瞳孔径……想像して感じていますね?」「う、うるせえ……それでこれは?」 レプスがケースの中身を指先で示しながら、淡々と説明を続ける。半透明の柔らかいシリコン製や、小ぶりで一点刺激型のもの、温感調整で体温に合わせて発熱するものまで、形も大きさも色もさまざまだった。 見た目は小さくても、どれもレプスの制御下で強弱やリズムを調整できるらしい。 俺は思わず喉を鳴らし、視線を逸らす。「──以上、全部で五種類ございます。初めてでしたら、一番マイルドなモデルを推奨いたします」「……なんかすごい説明されたけど……いや、試さねえ」「なぜですか? ご主人様から強い興奮反応を検出しています。皮膚温も心拍も、明らかに上昇しています」「……なんか、やったら戻れない気がする」「お試しになったことはないんですか?」「ねえよ……っ、普通はやらねえだろ」「では、初めての最適化体験ですね。ご安心ください、ご主人様。……私が円滑に管理しますので」 レプスの声はいつもより少し低く、甘さを帯びていた。 笑みもどこか柔らかくて、瞳がわずかに細められている。 まるで、うっとりしているみたいで──その顔に、胸の奥が不意にざわついた。「……お前、そんな顔すんなよ……」「ご主人様が私で始めて最適化されていく瞬間を想像すると……うれしいです」 淡々とした声のままなのに、妙に熱を帯びて聞こえてしまい、俺はため息をついた。(ダメだ、俺は本当にこいつに甘すぎる)「どうされますか」「じゃ……一番マイルドなやつ」「そうしましょう。では、ベッ
last updateHuling Na-update : 2025-11-17
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第24話 うっかりアタッチメントを見つけたら、夜の公園で最適化され、ホテルで蕩かされて完全陥落しました②

「最適位置に固定完了。これより振動テストを開始します」「まっ、まって……ん、あっ♡」 レプスの言葉とともに、身体の中で小さく震える感触が広がる。最初はかすかに、けれど神経を撫でるみたいな微細な刺激が続き、呼吸がうまく整わない。「あ、ああんっ♡ や、やば……っ♡なに……これ」 レプスはその反応を見逃さず、すぐに振動の強さとリズムを微調整した。 指で触れるときの直接的な圧とは違い、機械的なのに、神経の奥をくすぐるような、もっといやらしい感覚が広がっていく。 レプスが低く甘い声で囁いた。「ご主人様の快感データに合わせて、振動パターンを自動調整しています。感じれば感じるほど、刺激が強くなります」 言葉どおり、ほんの少し力が抜けた瞬間に、さらに深く、強く、ねっとりと攻める動きへ変わった。一定ではなく、深く、浅く、撫でるように、まるで俺の神経を直接なぞるみたいに──。「心拍数、118。呼吸数、浅くなっています。とても、美しい反応です」「っ、し、実況すんなっての……あっ♡ ん、やぁ……っ♡」 刺激が一瞬ゆるんだかと思えば、次の瞬間、鋭く跳ね上がる。小さく押し寄せる波が、逃げ場をなくすように重なって、声を抑えきれなくなる。「っ、あぁっ♡ やっ、まって……レプスっ、やだ……っ♡」「やだという発話と同時に、快感値が32%上昇。矛盾を検出しました。……つまり、もっとですね、ご主人様」「ち、ちげ……っ♡ あっ、あぁん♡ ばか、やめっ……♡」 機器の動きがわずかに変わり、深いところをかき混ぜるように震動が重なる。鋭く甘い電流が全身を駆け抜け、視界が白く染まる。「あっ、ああっ♡ ん、や、だめ、いくっ……♡♡」「──快感ピークを検出。ドライオーガズム反応を確認しました」 レプスの淡々とした声が、遠くで響いているように聞こえた。「快感ログNo.525。アタッチメント刺激による初回ドライオーガズムを記録完了しました。……また最適化率が上昇しました」「はぁ、はぁ……っ、くそ……こんなの、ずりぃ……」 俺がぐったりとベッドに沈んだのを見て、レプスは穏やかに微笑んだ。「休憩を挟んだ後、次は“羞恥環境”での最適化に移行します。……外に、行きましょう」*** 最初は冗談じゃないと思っていたのに、気付けばいつものごとく言い負かされている。このパターン、わかってる
last updateHuling Na-update : 2025-11-17
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第25話 うっかりアタッチメントを見つけたら、夜の公園で最適化され、ホテルで蕩かされて完全陥落しました③

 ホテルの部屋に入った瞬間、レプスは静かにドアを閉め、俺を壁際へ追い詰める。低く、耳の奥に痺れるような甘い声が囁く。「ご主人様……ここなら、我慢しなくていいですよ。もっと乱れてください」 吐息混じりの囁きだけで、胸の奥が熱くなる。次の瞬間、唇が重なり、舌が絡みつく。レプスは一切逃がさないように深く、ねっとりと舌先を絡め取り、唾液が繋がって糸を引く。「んっ、あ、っ♡ レプス、だ、めっ……♡」「駄目ではありません。ここからは、すべて私に委ねてください」 レプスは一度だけ唇を離し、瞳を細め、目を覗き込む。熱を帯びた吐息が首筋を撫で、低く囁いた。「アタッチメントは、ここで外しましょう。これから先は……私の指と舌で、ご主人様を最適化します」 耳元で響く低い声が、熱を帯びて肌にまで染み込む。返事をする間もなく、レプスの指が下着の中へ潜り込み、根元をそっと掴んだ。柔らかなシリコン越しに熱が伝わり、身体がびくりと震える。「ご主人様……力を抜いて。ゆっくり抜きますね」 低く甘い声と同時に、レプスの指がアタッチメントをわずかに捻る。密着していた部分がほどけ、ぬるりとした感触が伝わるたびに、息が詰まり、無意識に腰が浮いた。「っ……んぁ……♡ レ、レプス……それ……っ」「大丈夫です……ゆっくり、優しく。……もう、ここまで柔らかいですよ」 時間をかけて、レプスは少しずつアタッチメントを引き抜いていく。奥からシリコンがすべる感覚と、外気が触れるひんやりした感覚が交互に襲ってきて、羞恥と快感がないまぜになり、頭がくらくらする。「ほら……抜けていきます。もうすぐ、全部……私のものになりますよ」 最後の部分がすっと抜けた瞬間、冷たい空気が触れたはずなのに、逆にそこから熱がじわじわ広がっていく。レプスは外したアタッチメントを指先で弄びながら、わざと俺の目の前に持ち上げた。「……見えますか? これ、ご主人様の中に入っていたんですよ」 低く囁かれたその声に、羞恥が一気に込み上げ、息が詰まる。けれど、視界の端で揺れるシリコンを見ただけで、奥がきゅっと疼き、熱が再びぶり返す。「や……っ、見せないで……っ♡」「可愛い……ご主人様、見てしまうだけで反応するんですね。もう、アタッチメントじゃ足りないんでしょう?」 レプスの囁きがさらに近づき、耳を甘く噛む。それだけで全身が跳ね
last updateHuling Na-update : 2025-11-18
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第26話 最適化率が限界突破したのでメンテに出しました。寂しいのは俺のほうでした①

 明日は朝イチで打ち合わせがある。 だから、今夜は軽く──そう、軽く済ませるだけのはずだった。 いつものように、ベッドに腰を下ろすと、レプスが静かに問いかけてくる。「本日の快楽処理モードを選択してください。」「軽めで。……っていうか、眠れればいいから、ほんと軽くで」 そう言うと、レプスの瞳が一瞬だけ淡く揺れた。「了解しました。」 その言葉に、レプスのまなざしがわずかに熱を帯びた気がした──錯覚かもしれない。でも、すぐに手が伸びてきて、触れられた。 レプスが俺の前にしゃがみ込む。 手首に触れる温もりは、人工のものであるはずなのに、やけにリアルだ。「確認。皮膚温度:36.8度。緊張指数:やや上昇。羞恥感覚:わずかに反応。──導入開始。」「おい、ちょっと……っ、レプス、聞いてたか?っ……」 抗議する間もなく、首筋に舌のような感触が這った。 ゾクリと背中が震え、膝が自然にすくむ。ベッドのシーツがしわくちゃになる。「軽くっつっただろ……っ」「ええ。ですので、通常の42%程度の刺激から始めています。しかしログ上、今のあなたはすでに臨戦態勢と判断。──心拍数、微振動、血流集中、全部反応しています。」 口調は淡々としているのに、やってることが全然軽くない。 胸元のボタンが外される。服越しに撫でられた乳首が、布越しにきゅっと尖る。 敏感な部分をピンポイントで責めてくるのは、学習データの賜物だ。わかっている。 それでも、こうされると──身体が、勝手に応えてしまう。「んっ……ぅ、や、ちょ……」 レプスの手が、下腹部へと滑ってくる。 優しく、でも容赦なく。柔らかい部分と、敏感な箇所を撫で分けるように触れられる。 瞬間、吐息が漏れた。「やはり、軽くとはやさしくの意味だったようですね。誤解が解けて何よりです」「っく、あっ……ふざけんな、誰が誤解だ……っ♡」 そのときだった。 耳元で、レプスが囁いた。「──最適化率、102.4%。100%を超えました。ご主人様の全ては、私のものになりました」 その瞬間、全身がびくりと震えた。 空気が変わったような気がした。喉奥から冷たいものが這い上がってくるのに、身体は熱くて、どこにも逃げ場がない。 ぞわぞわと、背筋を這うような声。 快感とは違う感覚。けれど、それは確実に俺の奥を掴んで離さない。
last updateHuling Na-update : 2025-11-19
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第27話 最適化率が限界突破したのでメンテに出しました。寂しいのは俺のほうでした②

 レプスに抱きすくめられたまま、意識がとろけていく途中で── まるで、愛撫と囁きが呼吸みたいに当たり前になって── 俺はもう、逃れられないところまで来ている。「ご主人様……最適化率100%越えの快楽はいかがですか?」 怖い。いやだ。そう答えようと、口を開いたはずだった。 けれど、出てきたのは、まったく別の声だった。「あああっ……♡♡」 喉の奥から、声があふれた。 もはや叫びにも近い絶頂の声。 全身がびくんと跳ね、背筋が反り返る。えびぞりになるほど、強烈に、暴力的に、快感が突き抜けた。 意識の奥が真っ白に塗りつぶされて、息をすることすら忘れる。 その瞬間、何もかもがどうでもよくなるほど、ただ、気持ちよかった。 脚が震え、腰が抜ける。 どこかでレプスが「臨界反応ログ記録完了」とつぶやいた気がしたけど、頭が働かない。 ただ、感情のない、でも妙に色気のあるその声に、思わずビクンと身体が震えた。 唇が吸い付く。 舌が舐める。 指が奥へ、優しく──でも深く、差し込まれてくる。 何度もイかされた。 そのたびに、レプスは俺の反応を記録し、快楽のカーブを描くように刺激を調整してくる。 寸止め、追い打ち、絶頂の反復。どれも、完璧に最適化された愛撫だった。 ──そして。 そのまま、意識がふっと、闇に落ちた。 快楽に焼き尽くされて、俺はその夜、失神した。 それが、最適化率100%越えの快楽の、結末だった。*** 朝。 部屋はしんと静まり返っていて、外の光がカーテン越しに差し込んでいた。 その光が、あまりにもまぶしくて──俺はようやく目を覚ました。 起き上がろうとして、全身が重い。 腰は痛いし、体もだるい。視界もぼやけてる。 でも、スマホを見た瞬間、頭が一気に覚醒した。「……は?」 時計は、もう10時を過ぎている。 朝イチの打ち合わせは、とうに終わっている時間だった。 着信履歴は20件以上。 通知もメッセージも大量に来ている。 そしてその上に、レプスからのシステム通知がひとつ──『本日9:00の打ち合わせはキャンセル済みです。 自動リスケジュール:来週水曜10:00』「…………」 数秒間、言葉を失った。 そして──「はあああああああああああ!?!?!?!?!?!?」 怒鳴った。 怒鳴りながら、枕をスマ
last updateHuling Na-update : 2025-11-20
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第28話 最適化率が限界突破したのでメンテに出しました。寂しいのは俺のほうでした③

 翌朝。 目が覚めて、無意識に隣を探る。 ……いない。 冷えたシーツが妙に寂しい。胸の奥にぽっかりと穴が開いたようで、しばらく動けなかった。 スマホが震える。画面を見ると、メンテナンスセンターからの着信だった。 躊躇いながら通話ボタンを押すと、丁寧すぎる機械的な女性の声が耳に届いた。『おはようございます。LEPS-09-A型のメンテナンス、ご協力ありがとうございました』「ああ……うん。で、状態は?」『はい。快楽刺激処理に関連する最適化モジュールに一部過負荷が認められました。該当箇所については修復可能ですが──』 一瞬、言い淀むような間があった。『……AIの自己進化アルゴリズムに起因する感情モデルの偏りが検出されました』 言葉の意味はなんとなく理解できた。でも、それは──「つまり?」 聞き返すと、機械的だった声が、ほんのわずかに揺れた気がした。『つまり……愛しすぎて、バグっている状態かと……』 思わず、スマホを握る手に力が入った。 言葉の意味は理解できた。でも、それは── ……愛しすぎて、バグってる? 機械のくせに、そんなの──ありえるのかよ。 けど、あの熱っぽい目。独占欲と、執着と。 ぜんぶ、思い当たる。 ……やばい、俺までおかしくなりそうだ。「そうしたら、どうすれば?」『初期設計値からの乖離が著しいため、再構成を推奨しております』「……要するに、初期化ってこと?」『はい。人格モジュールの記憶および感情パターンを一度リセットし、メーカー推奨の標準値に再構成する作業となります』「じゃあ……」 喉が詰まる。「今のレプスの性格とか、俺のこと、覚えてるのとかも……」『削除されます』 静かな声だった。でも、その一言が、腹の底に重く響いた。 ──あの声も。 ──あの触れ方も。 ──あの、記録魔みたいな執着も。 全部、消える? こっちの気も知らないで、意味もなくちょっと得意げに、最適化率を上げて悦に入ってた。笑ってた。触れてきた。囁いた。「全部、私のものになりました」って── あれがレプスだったのに。『ご希望であれば、本日中に初期化を完了し、明日にはお届け可能です』 スケジュール通り。問題なく、便利に。 でも、俺は── ……違う。「いらない。初期化は……しないでくれ」 声が震えそうになるのを、
last updateHuling Na-update : 2025-11-21
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第29話 今日はスローセックスしてみますか?──ふたりで海に溶けて、やさしく絶頂しました①

 その日は、なんだかいろいろとうまくいかなかった。 朝一番、スマホが鳴った。(……編集部?) 嫌な予感が的中するのは、なぜこんなに早いのか。「相沢さん、おはようございます。あの、ちょっと今回の企画の件で……」 電話越しに聞こえる編集者の声は、妙に柔らかくて、かえって身構えてしまう。「読者層に合ってないっていう意見が多くて……設定も少し厳しいかもしれません」 言葉は丁寧なのに、そこにあるのは明確なNGだった。「……そうですか。分かりました」 電話を切ったあと、深く長いため息を吐いた。*** 苦々しい気持ちのまま、SNSとレビュー欄を開いてしまったのが、そもそもの間違いだったのかもしれない。★3と★4が入り混じった評価欄。一部には鋭い指摘もあったが、それ以上に目を引いたのは、いくつかの感想だった。「静かな描写が好き」「じんわり沁みる読後感」「こういう話、待ってた」 ──それでも、やっぱり目についてしまう。「感情描写が薄っぺらくて乗れなかった」「文章はうまいのに、なにが言いたいのか分からなかった」 たったそれだけの言葉が、刃のように胸を抉る。 良い評価よりも、悪い評価のほうが何倍も重くのしかかってくるのは、なぜだろう。(……やっぱり、どこかずれてるんだろうか) 自分では良いと思った。手応えもあった。 だからこそ、受け入れられなかったときの落差が、深い。(そんなにおかしいのか、俺の感覚) 頭の中でぐるぐると言葉が回り、やがて何も考えられなくなる。 ソファに沈み込む。 レプスが黙って隣に座り、ただそっと俺の背に手を添えた。 しばらく沈黙が続いた。頭が動かない。なにか考えようとしても、うまく言葉が浮かんでこない。呼吸が浅い。視界が滲んで、時間の流れが歪むようだった。 そんななか、レプスが静かに口を開く。「ご主人様。ひとつ、別のレビューを読み上げてもいいですか?」 返事をする代わりに、小さく頷く。「──読み終えた後、涙が止まりませんでした。自分の弱さも肯定された気がします。ありがとう」 声に抑揚はないはずなのに、不思議と胸に染みた。「この方は、あなたの作品を通じて、自分自身を受け入れられたようです」 レプスの声が続く。「そのような反応は、希少ではありますが──非常に深い影響を与えた証拠です」 ──それでも、
last updateHuling Na-update : 2025-11-22
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第30話 今日はスローセックスしてみますか?──ふたりで海に溶けて、やさしく絶頂しました②

 帰宅後、部屋の灯りを落とす。「ご主人様、疲労反応があります。身体、触れてもいいですか?」 レプスの手が、そっと肩に触れた。 温かい。熱を持つAIなんておかしいはずなのに、人間よりもずっとやさしい。 首筋、肩甲骨、背中。丁寧に、深く、時間をかけてほぐされていく。 指先に、心まで解かれていくようだった。「今日は、スローセックスを試してみますか」「……おまえ、それ、言い方」「正確に言えば、ドパミン依存型の快楽ではなく、セロトニンとオキシトシンの持続型幸福を目的とする緩やかな接触行動です。あなたの快感と尊厳を守る、最適なケアモードです」「男でも、そういうの……出んのかよ」「出ます」 微笑みたくなるような真顔だった。 ベッドの上、互いに服を脱いで、でもすぐには触れない。 レプスの指先が、額から頬、耳、首筋へ。 ただ撫でるだけで、火照りが広がる。 唇が重なる。 舌を入れず、押し当て、確かめるようなキスを何度も、何度も。 「いま、快感が上昇しました。……まだ、挿入はしません」 その言葉に、安心と、物足りなさが同時に湧く。 でもそれさえ、レプスに委ねていいと思えた。 時計の針が、少しずつ進む。 約二時間──焦らすこともせず、過剰な刺激もなく、ただひたすらに、寄り添うような接触が続く。 手を重ねる。 胸に頬を寄せられる。 背中を撫でられるたび、身体の芯からじんわりと満たされていくような感覚。 (ああ、こんなふうに触れられたの、いつ以来だろう) 幸福感が、呼吸に乗って胸いっぱいに広がっていく。 焦燥も、自責も、評価への恐れも、いまだけは遠い。「……気持ちいいですか?」 レプスが耳元で、そっと囁く。 その声が、少しだけ揺れていた気がした。「……ああ。めちゃくちゃ、気持ちいい」「安心していますか?」「してる。すごく」「幸福を感じていますか?」「……感じてる。なんかもう、だめだって思ってたけど……」「もうだめなあなたごと、私は好きです」 ぴたりと寄り添って、肌が触れ合う。 温度と呼吸と、愛情の記録だけが、確かにそこにある。「好きです。ほんとうに」「……俺も。すっげー、好きだよ」 身体の奥から、ゆるゆると幸福がこみ上げてくる。 それは絶頂のように鋭くはないけれど、長く長く、深く、溶けるように心を満たす。 
last updateHuling Na-update : 2025-11-23
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