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Tous les chapitres de : Chapitre 11 - Chapitre 16

16

011 さらば友よ

  「分かった。直美ちゃんはフリーの方がええんやな」 建物の陰に隠れ、5人が作戦を練り直していた。 「当然やん。こんなん、ペア組んだら足引っ張られるん目に見えてるもん。さっきの二人見て、よぉ分かったわ」 「ほんだら……俺は藤原、お前と組むわ」 「おぉ」 「ぼ、僕は?」 本田が泣きそうな顔で聞く。 「心配すんな、お前は坂口さんと組んだらええ」 「う、うん……分かった……」 「坂口さんは、それでいいですか」 「ああええよ、何とかなるやろ。それよりな、ひとつ問題があるんや」 「え……なんですか、問題って」 「聖水がなくなってしもたんや。最初に景気よぉ使いすぎた」 「は、はぁ……」  その時、本田のポケットから携帯が突然なった。 健太郎が頭を抱える。 「おえ本田、お前何考えとんねん。こんな所に携帯持ってきて、何に使う気やねん」 「うん。あのね、宏美ちゃんと連絡取り合うんに持っててん」 本田が携帯を手にする。 「アホやめとけ、罠や罠や」 「大丈夫やって。ほら、画面にも『宏美ちゃん』って出てるやろ」 健太郎が止める間もなく、本田が話し出した。 「はいもしもし、宏美ちゃん?」
last updateDernière mise à jour : 2026-03-09
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012 肉弾戦

  粉々になった石像の残骸の中、直美が鼻歌を歌いながら陽気に突っ走る。 「ルンルルン♪ ルンルルン♪」 目の前に二体の石像が現れ、直美の行く手を遮る。 「おおおおりゃああああああああっ!」 直美はすかさず一体の顔面に正拳の三連打をかまし、ひるんだ隙にもう一体の石像に蹴りを見舞った。 ボロボロと石像たちが崩れていく。 顔面のなくなった石像に、直美は飛び上がって胸目掛けて膝蹴りを食らわした。 「楽勝楽勝!」 狂喜に瞳を輝かせながら、直美がひた走る。 いきなり建物の陰から現れた石像がタックルをきめ、直美がバランスを崩して倒れた。 「やるやん、石像」 ニタリと笑った直美が、すかさずエルボーを頬に叩き込む。 顔面に亀裂が入り、直美を掴んでいた腕の力が緩んでくる。 それを直美は見逃さず、膝を何度も腹にぶち当てた。 最後に腕を掴んで力任せに握ると、何と腕が粉々に砕けた。 「ふうっ」 一呼吸入れ、直美が立ち上がる。 「動きもとろいし分散してるし、そやけど叩き壊す時の手応えはしっかりあって……やっぱ最高やんか!さあ、ほんだらいてこましてみよか。一遍してみたかったもんね。試さんと絶対後悔しそうやし」 そう言って直美が柔軟体操を始めた。 そうしている内に、不気味なうなり声と共に新たな石像が現れた。
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013 亀の歩み

  結局坂口の案が通り、3人は徒歩で藤原宅を目指した。 先頭の健太郎はショットガンを手に、体にクロスで巻いている散弾を突っ込み、前方から襲ってくる石像向けて発砲し道を作る。 腰にはダイナマイトが巻かれ、囲まれた時にいつでも使用できるようにしていた。 坂口は十字架を掲げ、 「悪魔の下僕たちよ! 立ち去れ!」 そう叫ぶ。 そして近付いてくる石像にニンニクを投げつけていた。 最後尾を任された藤原はベレッタを手に、石像の足を狙って動きを止める。 そうしてる内にようやく、当初の予定であった東三国にたどり着き、物陰に隠れて一息入れた。 「ふうううっ……」 健太郎と藤原が、汗だくになった頭を振って汗を飛ばす。 「おえ、ちょい一服や」 「そやな」 健太郎と藤原がそう言って、煙草に火をつけた。 時計は12時になろうとしていた。 「う~ん」 坂口は腕を組み、うつむきながらうなっている。 「坂口さん、どないかしはったんですか?」 健太郎がそう聞くと、坂口は眉間に皺を寄せてぽつりとつぶやいた。 「おかしい。十字架も……ニンニクも効かん……」 「はぁ?」 「このモンスターには何が効くんやろか……」 健太郎が溜息を漏らした。
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015 壊れた藤原

  銃を構えた藤原が、部屋に足を踏み入れたその時だった。 「藤原、目えつむれっ! やっぱしやつはゴーゴンの力を持っとった! 顔見たら石にされてまうぞっ!」 健太郎が大声で叫んだ。 「……分かった」 藤原が静かにうなずき目をつむり、安眠マスクをしようとした。その時だった。 「藤原君! 心配しなくていいよ! 君に危害を加える様な事は絶対にしない! する訳ないじゃない! さあ、目を開けて!」 雄介の狂喜する声が響いた。 「何を! 騙されるかえっ!」 「……大丈夫、僕は顔にレースをかけます。そうすれば石になる事はありません。健太郎さんも大丈夫ですよ、マスクを取ってください」 藤原が恐る恐る、ゆっくりと目を開けた。 すると雄介の言う通り、彼は顔に黒いレースをかけていた。 頭にはシュルシュルと蛇が動いているのが見える。 「おい健、大丈夫や。お前も目ぇ開けろ」 藤原の声に、健太郎も安眠マスクをゆっくり外した。 「……」 藤原には、所狭しと張られている自分の写真、散乱しているコードや倒れている涼子の姿は見えなかった。 彼の目に映ったもの。それはその場に転がっている、坂口の無残な生首だった。 「坂口さんも……やられたんか……」 「お
last updateDernière mise à jour : 2026-03-10
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