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Lahat ng Kabanata ng 花火: Kabanata 21 - Kabanata 22

22 Kabanata

本当の別離

「じゃあね」 私は玄関で先に靴を履き、アイツに別れを告げた。 アイツとは、この部屋で別れようと決めていた。 私が先に部屋を出て、そのあとでアイツが出る。 それが、私の最後のケジメだった。 ずっと黙っていたアイツが、握手を求めて差し出した私の手首を掴み、強く抱き寄せた。 「このまま……二人でどこかへ逃げましょう」 そう言われて、私は首を横に振る。 「もう、これで本当に最後だよ」 真っ直ぐに見つめて言うと、アイツの瞳から涙が溢れて落ちていく。 頬を伝う涙を拭ってあげたくなった。 でも私は拳を握り締め、必死に笑顔を作った。 「じゃあね。バイバイ」 背中を向けた瞬間、アイツが後ろから強く抱き締める。 「そんな顔されたら……手放せない」 その言葉に、涙が溢れて止まらなくなった。 それでも私は、アイツの腕をそっと解いた。 「健人……愛してる」 震える声で、言葉を続ける。 「でも──愛してるから……さよなら」 そう言って、私はドアを飛び出した。 閉まりかけたドアの向こうで、アイツが崩れ落ちる姿が見えた。 本当は── 引き返したかった。 震える身体を、強く抱き締めたかった。 でも、私達にはそれぞれ待っている人がいる。 それは、変えられない事実だった。 涙を拭い、私は足早に駅へ向かう。 電車の乗り継ぎでアイツと鉢合わせしないよう、わざと遠回りをして帰った。 帰り道
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別々の新しい人生

「あれ?彩花?」 アイツと別れてから、五年の月日が流れた。 会社を辞めてから抜け殻のようになった私を心配して、主人が猫を二匹もらってきた。 「俺達には子供はいないから、代わりにでもなれば……」 そう言って渡された小さな命。 その子達のおかげで、私は少しずつ日常を取り戻していった。 近所のスーパーでパートをしている私に、ある日、懐かしい人物が声をかけてきた。 「小田切!どうしたの?」 品出しの手を止めて振り向くと、小田切はベビー用品を手にしていた。 「え!小田切、もしかして!」 私が笑うと、 「違う違う!これは三島のお祝いだよ!」 と叫ばれた。 『三島』という名前に、心臓がドキリと跳ねる。 「お前が辞めたあと、あいつかなり荒れてたんだよ。それで今は、ウチの営業所にいる」 そう言われ、胸の奥がざわついた。 「まあ、何度か離婚の危機もあったみたいだけどな。奥さんが必死に立て直して、やっと今年パパになったんだ」 小田切はそう言って笑った。 「そっか……」 小さく呟く。 「なあ……お前が会社辞めたのって……」 小田切が言いかけた言葉を、私は遮った。 「ほら!お祝い包んでもらうんでしょう?」 背中を押して、話題を逸らす。 小田切は少し黙ってから言った。 「なあ彩花。お前はこれで良かったのか?」 私は笑顔を返した。 「ねえ、小田切。私にも可愛い子供がいるの」
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