《王子を守れと言われました。でも、可愛すぎませんか?》全部章節:第 1 章 - 第 3 章

3 章節

第1話 筋トレ部は危険です

私はセラフィア女学院に通っている。私達は健康促進部に入っている。 体調管理やダイエットを目的とした部活だ。まあ、ほとんどの生徒が入っているし、私もバスケ部と掛け持ちしていた。ある日、部長達から妙な任務を言い渡された。男子はどうやって筋トレをしているのか。どういう女の子が人気なのか。何を求めているのか。そういうものを調べてきてほしいらしい。だから私は、男のふりをして男子校へ潜入することになった。理由は単純だ。身長が高いから。ショートカットだから。王子っぽいから。そんな理由である。ちなみに友達のユリアも選ばれた。胸がないから。そして荒っぽいからだと思う。皆、酷いな。私は胸がないわけじゃない。ただ、運動すると邪魔だし恥ずかしいので、できるだけ小さく見せているだけだ。その成果もあってか、男子校へ潜入しろと言われた。そんな馬鹿なと思った。ユリアは気づいていないけど、私は男子校に行ったことがない。少しだけ緊張していた。そして先生達に男子校の制服を借りた。顧問の先生は面白がって貸してくれたらしい。何を考えているのかわからない。私は着替えてみた。「アル、似合う」「王子様みたい」「絶対モテる」「男子校に行くのがもったいない」皆が好き勝手言っていた。そんな馬鹿な。私達は潜入捜査を開始した。女子校の人気ランキングはわかった。たぶん、男子達が今まで見た女子の人気ランキングなんだろう。それだけはわかった。そして帰ろうとした、その時だった。「やはり、ここの筋肉をつけるためには、このトレーニングじゃないのか?」「いや、プロテイン量が足りないだろ」
last update最後更新 : 2026-06-07
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第2話 王子が心配で仕方ない

 俺は、いつものように筋トレ部で筋トレをしていた。 その時だった。 ものすごい美少年が歩いていた。 王子かと思った。 それがアルだった。 そして、その隣にいたのが、かわいい顔をした男――ユウだった。 アルは初めて見る顔だ。 あんなに目立つ美少年なら、見たことがないのがおかしい。 転校生か? 見学か? よくわからない。 ただ――アルは妙に華奢だった。 細い。 柔らかそう。 しかも、何か落ち着いていて、本当に王子みたいだった。「あいつ……別格だろ」「絶対に王子だ」「あれで筋肉があったら……」「惜しいな」「あれで筋肉ついたら完成じゃね?」「いや、今のままだと病気になるだろ」「守ってやらないと駄目なタイプだ」「あ……もしかして、俺たちに助けを求めているんじゃないのか?」 俺たちは察した。 きっと――筋肉が欲しいんだ。 恥ずかしくて言えないだけだろ? わかる。 わかるぞ。 だから。 クリスが話しかけた。「そこの美少年達、筋トレ部に用か? よかったら筋トレしよう」(その誘い方はないだろ)(恥ずかしいからやめろ) 筋トレ部全員が思った。 だが。 俺は、やっぱりアルが気になった。 あまりにも細い。 胸板なんて柔らかそうで。 大丈夫かと思って、俺は触った。 ものすごく柔らかかった。 一瞬、女の子なのか? って思うくらいに。 でも。 男だよな。 王子みたいだけど。 きっと筋肉が足りないだけだ。 あいつ病気になるぞ。 身長はそれなりにある。 で
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第3話 毎日連絡するからな

 どうしよう。 ヴァルド君がメッセージを送ってきた。 しかも動画つきで。 動画のヴァルド君は妙に真剣だった。 あのジャージを着ている。 動画では筋トレをしているヴァルド君が映っていた。 わかりやすく、どうすればいいのか説明されていて、本当に初心者向けだった。 丁寧で優しい。 ヴァルド君の人柄なのかも。 いい人なんだな。 こんなに頑張った動画を送ってくれたんだもの。 これ、やらないといけないよね。 ただ、動画のヴァルド君は無駄に爽やかだった。 何で筋トレ部なんだろう。 やりすぎて頭まで筋肉にならないかしら。 少しだけ心配してしまった。 私はユリアの部屋をノックした。「ユリア、助けてー」「何?」「私、筋トレ部の対応で忙しいんだけど」「どうしたの?」「ユウ、女装かわいくね?」「惜しいけど良い感じだ」 送られてきたメッセージを見て、ユリアが固まった。「……」「これ、どう思う?」「惜しいってどういうことなの?」「私のかわいらしさの最大値を更新しろってこと?」「目をもう少し盛れってこと?」「いや、待って」「輪郭?」「メイク不足?」 ユリアは真剣だった。「何が惜しいのかしら……」 少し考え込む。「わかったわ」「服が少しかわいくなかったのね?」「今度は決めて見せる!」「あんたたち、壊してやる!」 ユリアは拳を握った。「女の子にしか見えないって言わせてやるから!」 何かが間違っていた。 そして。 今回はいけるでしょ、と言いながらユリアが写真を送る。 すると。「惜しい」
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