บททั้งหมดของ 限界なき番(リミットレス・ペア): บทที่ 21 - บทที่ 23

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第21話「ひなた、消失」

 ひなたが消えたのは、午後二時三十七分だった。 その時刻が正確にわかるのは、家中にある十七台の観測機器が、ほぼ同時にエラーを吐いたからだ。昨日から続く情動共鳴光の解析中、ひなたはリビング中央に設置した簡易観測装置の前で腕を組んでいた。世界中で発生している光とYH-Modelの波形を比較するため、朝からずっとデータを眺めている。 ユナはソファでノートパソコンを開き、その横顔を眺めていた。「先生」「なに」「眉間」「眉間?」「今日ずっと難しい」「顔の話?」「顔の話」 ひなたは無視してモニターへ戻った。画面には二本の波形が重なっている。一つは世界各地で観測された情動共鳴光。もう一つは、自分たちのBond Overflow。形はよく似ている。けれど、同じではない。「世界中の発光現象に、YH-Modelと共通する周期がある」「へぇ」「ただし振幅は極端に小さい。昨日見た通り、フェロモンを介さない例もあるし、対象がその場に存在しないケースもある」「うん」「つまり――」「先生」「なに」「私、たぶん今、論文の査読者みたいな顔してないよ」「聞いて」「聞いてるよ。半分くらい」「半分」 ひなたが振り返る。その瞬間、装置のランプが一つ光った。 ユナが指を差す。「先生、今の」「見た」 二人とも黙った。もう一度、光る。今度は二つ、その次には四つ。「増えてない?」「増えてる」 ひなたが操作盤へ手を伸ばす。装置は昨日から各地の情動共鳴光を受信しているだけで、こちらから何かを送信する設定にはしていない。そのはずだった。 画面右上の数値が、ゆっくりと上がり始める。 12、19、34、68。「先生」「待って」「待ってる場合?」「原因を切り分ける」 ひなたが接続を一つずつ解除していく。東京、ソウル、台北、パリ。通信先を落としても数値は下がらず、むしろ規則正しく上昇を続けた。 ユナがソファから立つ。「これ、前にも見たことない?」「どれ」「先生が焦って、機械が言うこと聞かなくなって、そのあと大体すごいことになるやつ」「そんな分類はない」「シリーズ化してるよ」「してない」 数値が137を示したところで、モニターの端に警告表示が浮かんだ。《YH-Model:外部共鳴を検出》 ひなたの手が止まる。「外部?」「世界から?」
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第22話「光の中で、再会」

 ひなたを回収する方法は、意外にも三時間で見つかった。 正確には、三時間と十二分と数秒。そのうち四十分ほどはユナが途中でお腹を空かせ、悠長に冷蔵庫に残っていたプリンを食べていた。そのため、実働時間として数えるべきかは少し怪しい。 午後五時四十九分。リビングのモニターには、ひなたが消えた直後から残り続けている一本の波形が映っていた。細く不安定ではあるものの、YH-Modelの接続そのものは切れていない。心拍もある。フェロモン反応も、ごく弱いながら拾えている。 つまり、ひなたはどこかにいる。問題は、その「どこか」が通常の座標では表せないことだった。「先生なら、こういうの絶対喜ぶんだけどな」 ユナは空になったプリンの容器を横へ置き、モニターへ顔を近づけた。空間座標はエラー。距離もエラー。方向もエラー。唯一まともな数字を返しているのは、共鳴率だった。 99.8%。「あ、近いじゃん」 物理的にはどこにいるかわからないのに、共鳴だけを見ればほとんど隣にいる。 ユナはしばらくその数字を眺め、それから研究机に残されていたひなたのノートを開いた。専門用語と数式の間に、ところどころ自分の名前がある。研究対象として書かれたものもあれば、どう考えても研究とは関係のない記録も混ざっていた。 午前8:13 ユナ、寝癖。 午前8:16 本人は気づいていない。 午前8:19 直した。「なにこれ」 思わず笑う。 ページをめくると、昨日の日付の下に短い文章があった。 【情動共鳴光は、物理的位置よりも感情の方向性を優先する可能性】 ユナの指が止まる。物理的位置より、感情の方向性。「先生、これ先に言ってよ」 言っていたのかもしれない。たぶんユナが半分しか聞いていなかった。 装置へ戻り、YH-Modelの受信条件を書き換える。座標指定を解除し、代わりに共鳴波そのものを基準として検索をかけると、画面に警告が出た。《空間座標を使用しない接続です》「うん」《安全性を保証できません》「先生も保証されてないし」《実行しますか?》「する」 ユナがボタンを押した瞬間、昨日と同じ白い光がリビングに広がった。 けれど、今度は追いかけてこなかった。床からゆっくり光が立ち上がり、壁も天井も輪郭を失っていく。ソファも机もモニターも白へ溶け、最後にユナの足元だけが残った。 
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第23話「宇宙、愛に染まる」

 ひなたとユナが帰還したのは、大体午後六時だった。 異空間での滞在時間はたったの十分。 リビングの中央に白い光が開き、そこから二人が手をつないだまま出てきた。帰還そのものは拍子抜けするほど静かで、爆発もなければ警報も鳴らない。ただ、三時間ほど前までひなたが消えた場所へ、同じ人物が普通に戻ってきただけだった。「帰ってきた」「帰ってきたね」 ユナが言うと、ひなたはすぐにモニターへ向かった。「先生」「なに」「普通、再会したあとってもう少し余韻ない?」「あるよ」「どこに?」「今、記録してる」 モニターには帰還直後のYH-Model波形が表示されていた。共鳴率99.9%。空間歪曲は急速に収束し、フェロモン濃度も危険域から下がり始めている。 少なくとも、家の中は正常だった。 ひなたはデータを保存し、ようやく肩の力を抜く。「問題なし」「先生、一回異空間に消えた人が言う『問題なし』、信用ないね」「戻ってきたから結果的には問題ない」「研究者って強い」 ユナはソファへ倒れ込んだ。ひなたも少し遅れて隣に座る。白い光の中では時間の感覚が曖昧だったせいか、家へ戻った途端、時計の秒針の音が妙に大きく聞こえた。 いつものリビング。いつものモニター。 机の上には、ユナが食べたプリンの容器がまだ残っている。 世界の外側から帰ってきても、現実は容器の片づけを待っていた。「プリン食べた?」「食べた」「私が消えてる間に?」「お腹空いたから」「心配してた?」「してたよ」「プリン食べながら?」「両立するでしょ」 ひなたは何か言おうとして、やめた。「両立させないで」と飲み込んだ。 そのとき、モニターの端に小さな通知が出た。《外部天体観測網より異常値を受信》 ひなたの目つきが変わる。「先
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