「たかがミルクティー一杯で?紬希、お前大げさすぎないか?今回はどの連絡先をブロックする気だよ?メッセージアプリか?それとも電話?わかったよ、待っててやる。どうせ二、三日もすれば、自分から泣きついて解除してくるんだからさ」陸斗の声には、あからさまなからかいの色が滲んでいた。彼はわざとらしく振り返ると、美紅や、ちょうど向こうから歩いてきた友人たちに向かって、やれやれと肩をすくめてみせた。その唇の動きは、はっきりと「いつもの癇癪だよ」と語っている。一方の美紅は、両手で湯気の立つホットのあずきミルクティーを包み込み、ちびちびと口に運んでいる。彼女の視線は私と陸斗の間を面白そうに行き来しており、その瞳の奥には隠しきれない優越感が浮かんでいた。私は、ただ静かに彼の顔を見つめていた。この3年間、ずっと好きだった人。必死に背中を追いかけ、彼を中心にして自分の未来のすべてを思い描いていたはずの男を。生理特有の鉛のように重い下腹部の痛みと、胸の奥に渦巻く息苦しさ。それらが入り混じり、やがてスッと引いていくと、後には氷のように冷たく澄み切った感情だけが残った。もう、彼らの誰の顔を見る気にもなれなかった。私は黙って背を向け、その場を歩き出す。お腹の痛みは相変わらずひどいままだったけれど、不思議なことに足取りはいつもよりずっと軽かった。たかがミルクティー一杯で?陸斗は一生気づかないだろう。その一杯のミルクティーが、これまでに積み重なった私の数え切れないほどの失望と、わずかばかりの期待を完全に押し潰す「最後の一撃」だったということに。思えば、彼を好きでいた期間は3年に及ぶ。出会いは大学の入学式の日だった。重いスーツケースを引きずっていた私に、早く着いていた彼が「手伝うよ」と声をかけてくれたあの瞬間から。あの時の屈託のない笑顔や、真っ直ぐな眼差し。私はすっかり惹き込まれ、彼こそが同じ道を歩んでいける運命の相手なのだと信じ込んでしまったのだ。彼の歩幅に合わせようと、必死に努力した。同じ講義を履修し、同じサークルに入り、彼と釣り合う優秀な人間になりたくて、寝る間も惜しんで勉強に打ち込んだ。目標はただ一つ。彼と一緒にこの大学の大学院へ内部進学すること。それが私たちの共有する未来なのだと信じて疑わなかったから。でも今
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