夕暮れの校舎裏は、ひんやりと薄暗い。私はその手紙を握りしめたまま、長いこと躊躇した末、結局その場に捨てることができず、再びカバンに戻して持ち帰るしかなかった。楓がこの学校へ転入してきたのは、半月ほど前だ。彼女は隣のクラスに編入し、転校初日に生徒間のLINEグループで写真が拡散され、あっという間に学年一の美少女の座を射止めた。真斗のような誰もが憧れる完璧な男子でさえ、彼女の姿を目にしたときは惹かれているようだった。「あの子、すごいな」そう、彼がぽつりと呟いたのを、私は隣で聞いていた。ほんの数日前も、真斗の友人が彼をからかうように尋ねるのを耳にした。「お前ってガード固いけどさ、結局
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